「言葉は薬になる」
本当でしょうか?
多くの患者さんやご家族との対話を通じて、
私はそのように確信できるようになりました。
池田晶子さんは、こう述べています。
「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。宗教でもなくて、言葉である。」
あたりまえなことばかり
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患者さんには身心ともに不調・不安があります。
医療従事者の言葉が与える影響は大きいと思います。
診療現場では「忙しさ」という悪魔が、
言葉の影響を過小評価させている気がします。
私たちはもっともっと、自分の言葉を聴く必要があると考えています。
どんな言葉が薬になるのでしょうか。
「大変でしたね」「よく頑張られましたね」というフレーズでも良いかも知れないと、以前は思っていました。
しかし、コーチングという手法を学んでからは評価をしないフィードバックを意識するようになりました。
褒める、煽てる、勇気づけるのではなく、承認すること。
「○○さんは、3ヶ月間の治療をやり遂げました」
さらにIメッセージを加えると、こうなります。
「私には、病と正面から向き合っている姿が見えます」
良い悪いではなく、自分に見えた事実にfocusして伝えること。
実際はとても難しいです。気をつけないと、ロボットのような言葉になってしまうからです。
評価をすることなく、患者さんにとって意味のあるフィードバックを適切に行うことができれば、それは薬にもなるのかも知れません。
このブログでは、薬になった言葉を集めてみようと思います。