鳥居とは…
神聖な神社の境内(神域)と人々が暮らす俗界を分け隔てるための役割を果たしている門のことをさします。その歴史には謎が多く、韓国が起源だという説も
今回は韓国にある鳥居「紅箭門(こうせんもん)」を紹介したいと思います!
紅箭門(こうせんもん)の意味
韓国語では「홍살문(ホンサルムン)」といい、「赤い矢の門」という意味です。
太陽と火を象徴する“赤”は悪霊を追い払い、一定間隔で並んでいる“矢”は悪運を攻撃するという意味が込められています。日本の鳥居も一部を除いて赤が一般的です。赤に魔よけの効果があると考えられているのは日韓共通なんですね!
ちなみに、韓国では赤以外に「青」「白」「黄」「黒」、通称“五方色”と呼ばれる伝統色があります。陰陽五行思想に基づくもので、これらの色には魔よけや無病息災の効果があると信じられており、伝統料理のビビンパや民族衣装の韓服などに用いられています♪
紅箭門はどこで見れるの?
紅箭門は儒教的で神聖な場所であることを示すために三国時代・新羅で初めて誕生したといわれており、主に墓地や郷校(昔の教育機関)、書院などの入口に建てられています。
韓国内で紅箭門を見ることが出来る場所をいくつか紹介します
① 金浦市・章陵(チャンヌン)
住所 京畿道 金浦市 長陵路79
観覧時間 2月~5月 9月~10月 6:00~18:00
6月~8月 6:00~18:30/11月~1月 6:00~17:30
公式HP(韓国語) http://royaltombs.cha.go.kr/cha/idx/SubIndex.do?mn=RT
京畿道・金浦市に位置する章陵(チャンヌン)。朝鮮時代の第16代の王・仁祖の父である元宗とその王妃が眠る墓があることで知られています。自然に囲まれた場所なので、ハイキングや紅葉スポットとしても人気があります。1970年には国家文化遺産に登録されました。
⚠注意⚠
こちらの金浦は京畿道に位置しており、金浦空港がある金浦とは別の場所です!(金浦空港はソウル特別市)。訪問の際は住所に気を付けましょう
②全羅南道・長城筆岩書院(チャンソンピラム書院)
住所 全羅南道 長城郡 黄龍面 筆岩書院路378-379番地
観覧時間 3~10月9:00~18:00/11~2月9:00~17:00(展示館)
公式HP(韓国語)
こちらは1590年に建立された歴史のある書院。朝鮮時代の古文書や木版など学問に関する重要な資料を多数保有しており、2019年にはユネスコ世界文化遺産に登録されました。
紅箭門の下には「하마석(ハマソク)」という石が設置されており、これは馬から降りるときに使われていた踏み石といわれています。1800年代の書院撤廃令を逃れ、この地で長い歴史を歩んできた書院だけに、遠い昔の韓国を感じられるものが多く残っています
③天安市・韓民族歴史文化公園
ここでは計6本の柱で作られた、通常とは異なる紅箭門をみることができます。
柱に書かれた四字熟語を左から順に見てみましょう!
①天地氣運(천지기운) ②民族統一(민족통일)
③弘益人間(홍익인간) ④理化世界(이화세계)
⑤人類平和(인류평화) ⑥天地마음(천지마음)
3番の弘益人間は建国神話に出てくる言葉で「人々に広く利益をもたらす」という意味です。
どれも平和に関連した四字熟語が刻まれています
元々「韓民族の精神と文化を広く伝えよう」というビジョンの基に建設された文化公園で、特別展示館や文化体験プログラムなどが実施されており、観光にピッタリの場所です!
また、園内には数々の展示物が飾られており、その中でも高さ約33mの朝鮮半島の開祖檀君の像は一見の価値アリです♪
まとめ
今回の記事では韓国版の鳥居「紅箭門」を紹介しました!日本と似ているようで異なる紅箭門の魅力を感じていただけましたか?興味を持たれた方は、韓国旅行の際にぜひ紅箭門巡りもプランに入れてみてくださいね