満月ですね。
メンタルが揺らいでいた頃は、月の満ち欠けに影響を受けやすくなっていて、その度に不安だったり低迷したりしてもろもろ振り回されていた。
この振り回されていたって言うのは、月の引力にってわけじゃなくて自分の揺らぎにってことなんだけど。
乱調があること自体が良くわからなくて、わーってなる度に、自分と言う人間はどうしてこんなにネガティブなんだろうとか、自分がダメだってことにフォーカスばかりしてしまっていた。
しばらくして自分の観察をする余裕が出始めた頃に、満月新月に波が来てると気づいた。
月の引力のせいかよ、と引っ張られることに憤慨した。
惑わされやすい人間なんだと嘆いて、また自分はダメな嫌な最低なんだと苛立っていた。
そんなだったなと、皓々と照らす月を見上げる。
今は、朔でも望月でも揺らぐことが無くなった。
ブレ始めると、「何故か」と自分の中を観始める。
揺れる理由は、外からの刺激のせいではなくて、中のものだと知ったから。
体力が落ちている時なんかは、影響を受ける時もある。レジストが弱まって、ぐるぐる嫌な記憶が回ってきたりして。
あれ?何でだ?と空を見上げれば星も無い真っ暗闇で、そういえば新月だったかと気づいたり、冴えざえと射す白銀の満月の光に眼を射貫かれたりして、ああそういえば私は月に影響を受けてたんだっけと思い出す。
ダメな私は月の引力に負けている、んじゃ無い。
ちょっと天秤が傾きやすい時期なだけ。
今日も月は容赦なく突き刺すような銀波を放っている。