きのふは、宮内庁書陵部で閲覧撮影作業を行はせて戴いた。
 最初に圖書寮文庫にお伺ひして、三上照夫先生の『第三の文化の時代へ』を御本を奉獻して受け取つて戴けた。
 今囘も松屋さんにお手傳いを戴けたので、一人であれば略ゝ一日仕事のところが午前中で終らせて貰へた。
 『天皇實錄』については、僅か七歳から十二歳までの御在位で其後の天皇御卽位に大きな影響を與へられた陽成天皇と光孝天皇の實錄の撮影作業については、松屋さんにお願ひして、私は後醍醐天皇關係についての資料を讀み込ませて戴いた。
 後醍醐天皇については、『吉野朝天皇御製御謹解』に着手してゐるので、現在様様な資料を讀込ませて戴き當つてゐるところだが、今囘は隱岐島の行在所についての資料と吉野に在る御陵圖、そして、後宮についての資料などをを見せて戴いた。
 この内、隱岐島行在所についての資料は昭和二年に書かれた宮内省で『殉難錄稿』や『陵墓誌』等を編集された外﨑覺氏の書かれた論考で行在所は、巷間言はれてゐたのが「黑木御所」と「國分寺」の二つの内の國分寺がその行在所であつた事が詳細に論考されていて今後に役に立ちさうである。
 その他にも色々な後醍醐天皇の資料で今後の取組に大きく寄與してくれさうな資料を閲覧させて戴けた。
 また、閲覧撮影作業終了後、四月に開催させて戴く第五囘皇居東御苑觀櫻和歌の會の下見を松屋さんと一緒に行つてから歸宅した。
 ただ、京都からの疲勞感はまだまだ續いてゐるやうで、歸宅後、ダウン狀態になつてしまつたので今日はゆつくりすごさうかと考へてゐる。