一昨日、加藤先生との晝食勉強會にて、先月京都での『先代舊事本紀勉強會』『詠歌本紀』でお世話になつてゐる私達から三上さんに感謝の『獨樂吟和歌』を作つて贈らうと云ふ事になつて、加藤先生は歸京の新幹線の中で四首程作られてをられた。
後日、五首を作られて私に《添削》してくれるやうにお願ひされたが、それを早速京都の三上さんに贈られたとのことで、その行動力の素早さに頭が下がつた。
そして、三上さんも普段は和歌を中中作らずにをられるのだが、餘程の感激をされたのか、加藤先生に返歌の『獨樂吟和歌』をお作りになられてはがきが送られて來たと、加藤先生がとても嬉しさうに見せて下さつた。
それらの和歌の數々は、當に眞心の交はし合ひを強く感じさせて戴けた和歌共であつたので、ご両人に了解を戴いて此處に發表させて戴く事にした。
加藤先生『獨樂吟和歌』
「『獨樂吟』で京都の勉強會の樂しみを歌ふ」
樂しみは 友垣つどひて 學びをし
學びしのちに あひ語るとき
樂しみは 學びし前の 幾許(いくばく)か
京(みやこ)の母と 語りあふとき
樂しみは 學びの後に 出(いだ)されし
眞心カレーを 目の前にするとき
樂しみは 心込めたる京師(みやこ)カレー
美味(うま)し美味しと 言ひて食(は)むとき
樂しみは 學びの翌日(よくひ)の朝餉(あさげ)なむ
京(みやこ)の母より 出(いだ)されしとき
此等の獻歌に對しての三上さんの心の籠もつた『獨樂吟和歌』の返歌は次の三首になります。
三上さん『獨樂吟和歌』返歌。
「返歌」
樂しみは老婆の我を學び友と
言われて嬉し 悅に入る時
樂しみは 朝餉の粗菜 美味(びみ)と言ひ
食せし人の 笑顔見る時
樂しみは 次の粗菜を 何にせん
笑顔思いて 考へる時
本來の和歌の心のやり取りを感じましたので、皆様に御紹介させて戴きました。