きのふの内視鏡檢査で食道でのポリープはなかつたといふことである。
 一應、逆流性食道炎とピロリ菌による胃炎といふ診斷が告げられた。
 詳細については、胃壁の細胞を採つたので詳しい檢査をして來週に正式な治療法を決めるとの事である。
 當分は、油濃い食べ物はだめと云ふ事で消化の良いおかゆ中心の生活が續くといふことである。
 けふ當りから、京都三上邸での『先代舊事本紀勉強會』の資料作りにも着手する豫定である。また、大晦日の「大祓行事」の内容や告知についての準備をも行はなければならないので、結構忙しい日々になりさうだ。
 今囘の京都での勉強會は、外宮に祀られてゐる「豐受大御神」についての勉強を行ふ豫定にしてゐる。
 これは『詠歌本紀』巻六十一38pに出て來る天照大御神の御歌が、豐受大神についてを詠はれたものであつたので豐受大御神についてみんなで學び合ふと云ふ勉強會にする豫定である。
 けふは、その冒頭の天照大御神の和歌をご紹介させて戴く。
 
 ◇ ◇ ◇
 
【皇太神(天照大御神)】
【原文】
 「豐受太神依請鎭坐五瀬之時皇太神詠謠」
日止月止星止列間之池之水之
  不澄限由寶祚居

 
【讀み下し文】
【皇太神(天照大御神)】
 「豐受太神、請(こふ)に依(より)て五瀬に鎭(しづま)り坐(まし)ますの時、皇太神(すめらおほかみ)詠謠」
日と月と星と列間(つれま)の池の水の
  澄
(すま)ぬ限(かぎり)よ寶祚(あまつひつぎ)(よ)


※この御歌は、豐受太神が外宮に奉られる時の御歌と考へられる。
※『天壤無窮の御神勅』を詠はれてるやうに感ずる。
 
 
 豐受大神は、記紀神話に於ける大宜都比賣神、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、或は大年神(おほとしのかみ)や保食神(うけもちのかみ)などと同神と言はれてゐる。
 
《御神格》 食物(たなつも)の神・穀物の神・農耕の神・衣食住の神。産業振興の神。
《『古事記』の別稱》 豐宇氣毘賣神(とようけひめのかみ)
 ※『日本書紀』には出でず。(和久產巢日神の御娘)。

「トヨ」…「(トヨ)は(ユタカ)を表はすと言はれてゐるが、(トヨ)には(響む)といふ意味もある。それとの關聯はあるのか」。

「ウケ」…「(ウケ)は食物を表し、特に稻のことを言つてゐる(『大辞泉』)。もう一つ、(保食神)と書いて(ウケモチノカミ)と訓まれてゐます。」
※「食」は國語辞典では「ウカ」「ウケ」「ケ」「シ」「ジキ」「ショク」といふ讀み方がある。又、『歴史民俗用語辞典』では、「ウカ」「ウケ」といふ訓み方をしてゐる。

「ビメ」…「(ビメ)は(毘賣)で女性を表はす尊稱。」

『古事記』では伊邪那美命から生まれた和久產巢日神の御子とし、天孫降臨の後、外宮の渡會に鎭坐したと記されてゐる。