けふの歴代天皇御製 
 
 
第105代後奈良天皇 2
    ごならてんのう  
 
 
 


*第105代 後奈良天皇


 
 

 御題  不明

今も世を神にまかせて石清水
  ふたたび澄まむ影をこそ待て


【私的解釋】

 「神にまかせて」といふ御言葉には、
 自らの力でもどうしやうもなく、
 世が混亂してゆく世の中を歎かれて
 總ての神の御力をお借りして、
 元の平和で安穩な世にしたいといふ
 悲痛な御心が籠められてゐるやうに思へてなりません。

 
 
後奈良天皇  その一 
 (第百五代天皇)
  明應五年(1497) ~弘治三年(1557)崩御
ご在位
  大永6年(1526) ~ 崩御まで


 戰國時代 群雄割據の戰亂の世の
 眞つ只中に生きられた天皇にあらせられます。

 更に朝廷の財政は困窮し、
 日々の御生活すらまゝならぬ狀況の中
 只管ら、國民の安穩と
 世の中に平安が戻る事を祈られ續けた天皇様です。

 後柏原天皇の第二皇子。

 後柏原天皇の崩御後、二十九歳で踐祚されました。


 室町幕府の治政の失敗が重なると共に、
 應仁の亂が應仁元年(1467)に起つて後、
 國家の疲弊は極に達して、
 戰國時代となつた時代にご在位された天皇様になります。
 


*應仁の亂


 
 
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