司会を依頼されるのは、ひとつには司会に適任であろうと考えられてのことです。

 

そうした人は話術が巧みで、雰囲気を盛り上げるのも上手な場合が多いのですが、広い会場には、さまざまな年齢の人、社会的地位の人がいるのを忘れてはなりません。

 

第一に、張りきりすぎないことです。

 

当日の主役は新郎新婦なのですから、自分が目立っては意味がないわけで、浮き上がった司会は失敗といえます。

 

そして、ふだんよりゆっくりと話すことも大切です。

 

また、あがってしまったり、時間がつまってくると、気がせいて早口になりますので、できるだけ余裕のある話し方を心がけることです。

 

第二に、時間の配分に気をつけます。

 

プログラムは、会場側の指定している時間内に収まるよう、事前に細かく検討しておき、スピーチをお願いするときは、制限時間も伝えておきます。

西山泰平(冠婚葬祭マナー講師)

当日、いちばん気配りをしなければならないのは両親ですが、兄弟姉妹なども、家族としてできるだけ両親を補佐していきたいものです。

 

常に招待する側であることを頭においておき、控室で茶菓の接待の必要があるようなときは、積極的に姉妹などがあたるとよいでしょう。

 

挙式や披露宴に出席する親戚も、家族と同じような心構えをもちたいものです。

 

同族の親戚だけで固まって話をしていては、いくら両親が融和をはかり、紹介をしても、なにもなりません。

 

親戚の人も相手側と挨拶を交わし、紹介をし合い、なごやかなムード作りに協力すれば、披露宴はずっと温かく、親しみやすい雰囲気になっていくでしょう。

 

祝儀類は親から手渡すのが一般的だが、受け取ったお祝いの管理や車代の支出など、当日の金銭出納係も必要なので、信頼できる人に依頼する。

 

西山泰平(冠婚葬祭マナー講師)


挙式・披露宴には、家族は列席するだけで、表だった出番はほとんどありません。

 

ただし、両親だけは、披露宴会場での招待客送迎の折、新郎新婦、媒酌人夫妻とともに並んで挨拶したり、媒酌人挨拶のとき起立したり、花束贈呈やお礼の挨拶のとき、下座に立つなどということがあります。

 

しかし、主催側としてしなければならない進行や、その他のいろいろな雑事は、会場係と世話係の人が万事してくれますので、細かく動き回るという必要はありません。

 

その代わり、主催側としてもっとも大切な、接待の心づかいは十分に心得ておかなければならないことです。

 

媒酌人や主賓に対する気配り、新しく親戚になる相手側への気配り、それと、いろいろな役割をつとめて
くれる世話係への気配り、一般招待客への気配りなどです。

 

結局、全体について把握したうえで、なにひとつ配慮を怠れないということですから、たいへん気疲れをする一日といえましょう。

 

西山泰平(冠婚葬祭マナー講師)

媒酌人夫妻は、当日、少なくとも挙式の一時間前には式場に到着していなければなりません。

 

まず新郎側の控室、次に新婦側の控室で挨拶をしますが、その際、新郎新婦、また両親の緊張をできるだけほぐすような、なごやかな雰囲気を作ります。

 

挙式開始までのあいだに、式の進行、披露宴の手順などについて、新郎や司会者などの諸係と最終的な打ち合わせをしておき、主催者側代表として落度のないよう十分配慮します。

 

会場出入口での招待客送迎、披露宴の冒頭に行われる挨拶(挙式終了の報告、二人の紹介、引き立てを願う言葉など)、そして宴席での態度やふるまいなど、媒酌人夫妻は、その日、新郎新婦の次に注目を浴びる重要な存在です。

 

招待客は、夫妻の人格をとおして、新郎新婦、あるいは両家を見つめ、さまざまな感想をもつこともあるということを忘れないようにしたいものです。

 

西山泰平(冠婚葬祭マナー講師)

仲人は、結婚しようとする男女の仲立ちをし、正式にまとめる人のことですが、この仲人のことを、三三九度の酌をし、仲立ち(媒)をすることから、媒酌人とよびます(キリスト教の場合は立会人)。

 

見合いをまとめ、結納の仲立ちをした仲人が、挙式の際にも媒酌人になるのがふつうです。

 

しかし、それまで特に仲人がいなった場合もあれば、都合で挙式には別の仲人、すなわち媒酌人を立てて依頼することもあります。

 

媒酌人には、よく社会的な地位の高い人や有名人を頼む風潮がありますが、結婚式に伴う打ち合わせに応じてもらえる人であること、少なくとも当事者のどちらかを、ある程度知っている人にするのが望ましいといえます。

 

媒酌人はさらにもうひとつ、円満な家庭を築いている人というのが大切な条件ですので、勤務先の上司(上級の人のほうがよい)や学校の恩師などに依頼するのが一般的です。

 

依頼に際しては、あらかじめ意向を尋ねて了解を得ておき、当事者と両家の親とで公式に訪問して依頼します。

 

時期的には、挙式予定の詳細を決める前で、媒酌人としての都合も、予定におりこめるようにしなくてはなりません。

 

またこのときには、両人や両家についての資料も渡し、当日のための知識を備えておいてもらうことも必要です。

 

西山泰平(冠婚葬祭マナー講師)