バヌアツ人の目線 | 寿建設 社長ブログ

寿建設 社長ブログ

福島県福島市にある建設会社です。
会社や現場の取り組み、
日々の仕事や取り組みの中での
エピソードや思うことを綴ります。

ちょうど10年ほど前の体験を再掲載。懐かしい体験である。

 

南太平洋のバヌアツ共和国の方が当社のトンネル工事の現場を見学に来た。

工事の最終段階のタイミングで、トンネルはほぼ完成していた。
↓↓現場ブログより
http://ameblo.jp/miyota-tunnel/entry-11756681691.html


※写真右下の日付が2014.01.23なので、まさに10年前。私の顔が今よりかなりでかい。

 

バヌアツ人は、嬉しいことがあると「チェッ、チェッ」と舌打ちをする癖があるらしいのだが、山の中を通したカマボコ型のコンクリート構造物を見て、「チェッ、チェッ」「チェッ、チェッ」と大はしゃぎしていたのが印象的だった。
聞けば、バヌアツという国にはトンネルというものは一切ないとのこと。それどころか信号すらないのだとか。
だからこのような大型建設構造物を目の前で見ることはめったにないそうだ。バックホウが動く姿を見るのも初めてでたくさん記念写真を撮っていた。

 

現場近くの狭い現道を通って案内しながら、「この道路が狭くて通行が危ないからトンネルを作って安全な交通を確保するのです」と説明したところ、バヌアツ共和国の首都のメイン道路が「狭い現道」くらいの道路だと聞いて驚いた。

 

その後、私の家に招き、しばらくの時間いろいろ話をした。
日本の飲食物で、「緑茶」と「リンゴ」が大好きなのだそうだ。
向こうには紅茶しかなくて、紅茶に砂糖をたくさんいれて飲むので肥満が問題になっているのだとか。緑茶だとそのままで美味しいし、健康にもよいので、ぜひバヌアツで流行らせたいとのこと。
また、南国バヌアツには「リンゴ」のような食感と甘味の果物はないので、これもたまらなく美味しいということだった。

 

「バヌアツ人はリンゴ1個いくらなら買う?」と聞くと、なんと「300円までなら出す」という。
外国は福島の果物には関心ないだろうと思い込んでいましたが、バヌアツなら「大歓迎」なのだとか。
風評被害の福島のリンゴをバヌアツで売れないか、という話も出たほどだった。

 

同じような立場で、同じような環境にいて、同じような考えの人だけで話をしても煮詰まることが多いものだが、このバヌアツの青年くらい人生も思想も環境も違う人と話をしてみると、自分が常識だと思っていることがそうでもないことがよく分かり、面白い発想やアイデアにつながってくるものだ。

やはり異分野の人の話を聞くことは、人間成長にとって大事なことだと思う。