福島市に隣接する伊達市には「霊山」と書いて「りょうぜん」と呼ばれる山がある。
福島市内からも一見して分かる、荒々しい岩壁が印象的なその姿は福島県民にはお馴染みであろう。
平安時代に開山され東北における天台宗の拠点として栄え、最盛期には三千人以上の僧が修行していたという。南北朝時代には霊山城が築かれ、城跡遺構として国の史跡に指定されている。
そんな身近な山でありながら今まで一度も登ったことがなかった。
姿の印象でかなり危険なルートなのではと勝手に思い込んでいたが、妻が近年行ってみて実際はそうでもないとのことで、このたび天気のよい日を狙って初めて足を運んでみたのである。
とはいえ登山とは遠ざかっているので「大丈夫かなあ」と不安もあった。
登山口の駐車場からの雄々しい姿。
山道。
最初の30分ほどはきつい傾斜を登っていくのだが、稜線に上がってしまえば一気に景色がよくなる。
岩肌も美しい。
ここからはゆるい尾根道となり、眺望を楽しみながら歩ける。
登山道に映る木の影が美しいのに気づくほど余裕もある。
知らなかった、霊山の「親知らず子知らず」。
こんなところを通る。
そしてまた絶景。
出発から約1時間、体力に余裕を残して「霊山城」の跡だという広場に到着。
ここで昼食の定番おにぎり。
ヘトヘトということでもないので、実に美味しく味わえた。
自宅から車で駐車場まで50分。
そして往路1時間、復路30分で本格登山に近い景色を味わえるとは、地元に居ながら知らなかったのは人生の損であった。
お客さんが来た時に、ちょっと案内出来るコースだといっていいと思う。
ご希望あれば、ご案内します~。
また登山を始めようかな。