珍しくここのところ慌ただしい日々が続き、来週からもなかなかの予定満載スケジュールである。
いろいろ動きながら、合間はパソコンに向かうことも多く、爽快な気分になることがない。
思い立ってここで短時間でも自然の中に身を置くことにした。
元・山男なので、時々自然に還りたくなるのだ。
とはいっても近頃は体力に自信がないので、自宅にあった「ふくしまの低い山50」というガイド本を見て目的地を決める(情けない…)。
と、自宅から車で30分もかからないところに「御幸山」という477mの山を発見。
「御幸山」で「ごこうぜん」と読み、幸せを呼ぶ山なのだそうだ。これはいい。
5年ほど前に当社でトンネル工事をした伊達市月舘町御代田地区にあるのだが、今まで存在すら知らなかった。
万が一バテて倒れると困るので妻と娘にも同行をお願いした。
数えきれないほど通っている国道349号から少し入ったところにあった、入口看板と案内図。
そして車を止めて登山口から望む山頂。
かつて3000m級のアルプスを幾度も踏破した私であるが、477mの山頂が遥か遠くに見える。
最初からこんな感じの、まさに「直登」のきついコースで、ぜいぜい息を切らしながら一歩一歩踏む出す。
昔の自分を思い返すと、絶望的なほど体力が低下していて惨めである。
途中、こんな山神様や、
道端に咲いたいろんな野の花(これはアザミ)、
「幸せをよぶ山」という言葉、
に癒され、背中を押されながら40分ほど登ると、ガイド記載の最初のチェックポイントである「観音堂」に到着。
初めて開けた視界からの展望がすばらしく、ようやく元気が出た。
大きな釣鐘があったので、幸せを願って3度撞いた。きっと下界に響くのであろう。
そこから約10分、気合を入れて急坂を一気に登って、ようやく山頂。
本当に久々に「登頂」の感動を味わった。
木々に囲まれ、野草を目にし、野鳥の声を聴きながら汗をかきかき歩く。
こんなごく自然なことから遠ざかっている毎日であることに改めて気づいた。
自宅を出て登頂し、山から下りて車に戻るまでで2時間半。
たったそれだけの運動でかなり身体中に痛みを感じるのも人間として情けない。
それでも心地よい空腹を覚え、今年出来た「道の駅 伊達の郷りょうぜん」で食べた冷やしうどんの美味しいこと。
かつての私もそうだったような、本格的登山をしている人には散歩のようなルートであろうが、私には十分なトレーニングコースであった。
●今回のコース
これで終わるか、はたまた山男復活を目指すか。
人生の思案橋。