簡単に感想を書きますと、イワシダニ親方は相変わらず頼りがいがあって優しかったですし、ナライは不器用だけど(性格の話)カッコ良かったです。
これだけで5話の感想としては十分です。
ただ、それだけだと物足りないのでまだ書き進めていきます。
今回はハクメイの仕事回です。
ハクメイは大工の親方であるイワシダニの所属する大工組合「石貫會(いわぬきかい)」に初めて顔を出します。
そこに巨大な体躯の副長カテン(ハクビシン)とこびとの会長ナライが現れます。ナライの声がツダケンでイメージとピッタリで渋くて良かったです。ツダケンは社長とか会長とか権力者のイメージが強いですよね。
ハクメイはナライに石垣の補修を手伝わせてほしいと頼みますが、断られてしまいます。
ハクメイは何でもできると言いますが、事足りているとナライには言われてしまいます。
ハクメイはどうしても石垣補修に参加したいようですが理由があるみたいです。
綺麗に舗装されている石垣の姿が大好きだったようです。
石垣補修を断られたハクメイですが、なかなか諦めきれない様子。
そこで現場へ向かうイワシダニ親方に泥洗いの仕事だけでもさせてくれと頼みます。
石垣に対して少しでも関わりたいと情熱を注ぐハクメイは仕事人だなと感心してしまいました。
修繕や研ぎの仕事も任されました。親方はやはり優しいです。
現場に到着しますが、石垣は無残な状態でした。
仕事が始まります。その前にナライの号令がありました。
「石貫會は!」とナライが言うと
「安全!迅速!丁寧!仲良し!」と会員達は口をそろえて大声で言います。
仲良しが入っているのが癒されます。普通仕事ではみんな仲良しというのは難しいですが、ナライの人徳のおかげか石貫會はみんな仲良しです。こういう世界観がハクメイとミコチの魅力だと思います。
仕事が始まるとハクメイは必死でメモをしていました。仕事熱心なところがハクメイの良さです。
イワシダニから道具の洗いと研ぎを頼まれます。料亭で包丁研ぎを任されるハクメイです。手際よく作業を進めます。
1日の仕事が終わりましたが、ハクメイはあと1本と言って作業を続けました。
そこに副長カテンが現れて、ハクメイに研ぎのコツを教えてくれました。
ナライもまだ残っていました。仲間思いな良い人です。寂しがり屋なのもギャップがあってかわいいです。
ハクメイは腹ペコで家に帰ってきました。
ミコチは現場のことを聞きますが、ハクメイは入り込む余地がないと答えます。
ハクメイの仕事の話を聞くミコチの姿が奥さんに見えます。ミコチは絶対良いお嫁さんになれると思います。
夜中にミコチが目を覚ますと、ハクメイがどこかへ行くのが見えました。
ミコチは敢えて話しかけたり止めたりしませんでした。嫁の鑑ですね。
翌日現場で大きなあくびをするハクメイ。徹夜をしたのか眠そうです。
優しいイワシは心配してくれます。
ナライが現れると真っ先にハクメイはナライの元へ駆け付けます。
ハクメイはナライに徹夜して書いた図面のようなものを見せます。
ナライはいつ作ったか聞きます。ハクメイは夜にと答えます。
「寝不足で現場に近づくな。帰って寝ろ」とナライは優しくも厳しい言葉をハクメイにかけます。流石はプロです。寝不足での仕事が危険であることを十分承知している様子です。
ハクメイは素直に言うことを聞いて帰って寝ました。ここもハクメイの職人魂が感じられて良いです。
翌日は元気に職場に復帰したハクメイでした。
その日も例の号令から仕事は始まりました。
刃物研ぎが早くなったとイワシダニから褒められます。
ナライがハクメイに声をかけます。ノミを研いでほしいとハクメイに頼みます。
ハクメイはそれを断ります。
「イワシは私を信じて大工の命を預けてくれた。だから私は命を懸けてそれを研ぐ。でもアンタのは無理だ。まだ怖い」とハクメイは言いました。
ナライはその様子を見て、ハクメイに明日から作業着で来るように言いました。
ハクメイの懸命さを認めてくれるナライは優しい部下思いな人です。
ナライは嫁さんに羽織を作ってもらうように言います。どうやらハクメイのことを男だと思っていたようです。ミコチは他人から見ても嫁に見えるのか、嫁力高いなぁ
翌日ハクメイは作業に加わっていました。
嫁さんことミコチも現場に来ていました。会長の奥さんの料理を手伝うためでした。
カテンがつまみ食いしようとやってきますが、会長の奥さんにやんわり追い払われてしまいます。
奥さん、やり手です。
ハクメイはナライから不安定な石の裏から平らな石を打ち込む飼石入れという作業を任されます。
飼石入れを行うのは1番の大岩です。重要な役目を任されてしまいました。
ナライからは気負うなと言われますが、ハクメイはかえって緊張してしまいます。
イワシダニ親方に手伝ってもらいながら作業を進めていきます。
すると、ハクメイは何かに気付きます。嫌な音がしたそうです。
ハクメイはカテンに乗せてもらいます。下に人がいないか確認をしていました。
すると大岩を乗せていた辺りが崩れてしまいました。
ハクメイの勘がなければ、怪我人が出ていたかもしれません。ハクメイの大手柄です。
ナライは唖然としていました。よほど予想外の出来事だったみたいです。
ハクメイに怪我はないかと心配します。そして確認不足を謝ります。自分の失態を素直に謝るナライは上司の鑑です。
事故のせいで小休止になりました。
ハクメイはスイカを食べていましたが、塩と油がたりないと漏らしていました。
そんなハクメイにミコチは、ハクヨ(ナライの奥さん)が教えてくれたスイカの種の塩煎りをくれました。高タンパク高脂質らしいです。
ナライ達は図面とにらめっこです。どうやら地味にヘコんでいる様子です。
1番大きな石がなくなってしまったので大事です。
ハクメイはイワシダニに通りの入り口にあった大岩を使えないかと提案します。
しかし、イワシダニいわく、大きすぎる上、硬くてノミも入らないようです。
そんな中ハクメイはあるチャレンジをしてみようと決心します。職人心に火が着きました。
ハクメイはナライに提案をします。
内容としては、「大岩に焼き目を付けてから氷水で冷やし無理矢理割り目を作り、最後にナライのノミで岩を割る」ということでした。
焼き入れはスイカの種を砕いて松根油に練り込んで固形燃料にしたのを使うとのことです。
ナライも「やれるかもしれんな」と言い、提案に乗ってくれました。部下のアイディアを素直に受け入れるのは有能な上司だと思います。
そしてハクメイに今度は本気でノミを研ぐことを頼みます。プレッシャーが半端ないです。
ハクメイはハクヨから声をかけられて、礼を言われます。
ナライはコワモテで威厳があるように見えますが、案外肝が小さいらしく、指示間違いで怖気付いていたそうです。
それをハクメイが案を提示したことでまた動き出せたそうです。
人は見かけによらないものだなと改めて思いました。ナライも実に人間らしい人です。
ハクメイは丹誠を尽くしてナライのノミを研ぎます。
一方ミコチ達は燃料を作ります。燃料の粘度は良さそうです。
大岩は燃料で焼き目が付いています。
あとはナライ達の仕事にかかっています。経験頼りの職人仕事らしいです。
ハクメイは研ぎ終えたノミをナライに返します。
「良い仕事だ。感謝する」とナライから言われて、思わず泣いてしまうハクメイがこの上なくかわいかったです。
そしてナライのノミが大岩に打ち込まれました。見事成功、大岩は真っ二つになりました。ナライの1番カッコいいシーンでした。
見守っていた会員達からも歓声が湧きます。
割った岩を石垣に積んでナライが飼石を入れるつもりだったみたいですが、ハクメイがやりたいと名乗り出ました。
ナライがそれを断ろうとすると、ハクヨから「一緒にやればいいじゃない?」と言われます。
崩れたばかりで危ないからとナライは言いかけますが、ハクヨが笑顔で威圧します。ナライはハクヨには弱いようです。
こうして2人で作業に取り掛かることになりました。
ナライの指示のもと、ハクメイは飼石を打ち込みます。
ナライは昔の話を始めました。過去にもここにあった大岩が崩れかけていたそうです。
ナライとカテンの2人で勝手に直したそうです。
大岩が落ち着くと通行人も増えていつしかみんなが大岩に名前を付けて呼び始めたそうです。
それが周りの石ころを貫くが如し「石貫」 それが石貫會の始まりだそうです。
しかし、カテンとハクヨは別の名で呼んだらしいです。
それが「ナライ岩」 岩に自分の名が付くなんてナライには気恥ずかしかったでしょう。
ナライは「新しい名前を付けないと」と言いますがハクメイはまたナライ岩で良いんじゃないかと言います。
ナライは照れた様子でした。カッコいい人ですが、かわいい人でもあります。ナライの株が急上昇しました。
夜になり、工事完了の労いの宴が始まりました。ナライはハクメイに号令をかけさせました。
「よーし!お前ら石貫會はー!?」と号令をかけると「安全!迅速!丁寧!仲良し!」と会員達から帰ってきました。これでハクメイも石貫會の立派なメンバーです。
ミコチがハクメイに酒を注いでくれます。ナライもハクヨから料理を手渡されます。
さあ、宴の始まりです。
エンディングはカテンとナライの昔話でした。今回も文章に夢中になりました。ただ、慣れてきたので歌を聴く余裕も出てきました。
今回はファンタジー要素はなく地味な回でしたが、ハクメイの職人っぷりとイワシダニの優しさ、ナライのカッコ良さが堪能できました。
石垣を補修するだけなのにこんなに面白い話を作れるとは原作者もアニメ制作陣も凄腕だと思います。
今回はハクメイ回だったので、次回はもっとミコチの出番があるとうれしいです。
ハクメイとミコチのことを書くとつい長くなってしまいます。内容が濃いからでしょう。
ここまで少しでも文章を読んでいただいた方、最後まで長文を全部読んでくださった方、ありがとうございました。