I speak Japanese and English. I learn French by myself so that I will be trilingual.


私の趣味の1つはフランス語を勉強することです。中学生の頃から英語が得意だった私は、英語に飽き足らず、自主的にフランス語も勉強していました。お小遣いでNHK教育テレビ(当時のEテレの名称)の「楽しいフランス語」のテキスト(講師は林田遼右氏で、ウィキペディアによると、今は千葉大学名誉教授でいらっしゃるとか、さすがです)を買ってきて、放送時間帯が夜遅かったため、寝る仕度をしている親を尻目に見て勉強していました。ただし、高校受験や大学受験など大きな節目があるたびに休止したため、なかなか上達しませんでした。


大学に入ったら、第二外国語はドイツ語かフランス語を選択することになっていて、もちろんフランス語を選択しました。実はこの選択では、圧倒的にフランス語の方が人気があったため、入試の成績の良かった学生が優先的だったとのことで、自分としてはそれほど入試で高得点を取ったという実感はないのですが、とにかくフランス語が選択でき、ほっとすると共に幸先良く学生生活を送れるはずでした。


ところが、大学に入ってから急に体育会系クラブ(ワンダーフォーゲル部)に入ったため、ランニングなど慣れないトレーニングで風邪をこじらせ、ゴールデンウィークをはさんで数週間大学を休むことになりました。無事に回復したものの、大学の講義についていけるか不安になりました。でも、友人がノートを見せてくれたし、得意な英語はもちろん、フランス語も、まだそんなことを勉強してるのか、とほっとしたほど簡単に思えたのは、中学以来何度もフランス語に挑戦しておいたおかげだな、と思います。


フランス語を勉強して実感するのは、英語って何て簡単な言語なんだろうということです。英語だと、たとえば現在形ならせいぜい3人称単数現在形(いわゆる3単現)のsをつけるぐらいで済みますが、フランス語は1つの動詞が1つの時制(たとえば、現在形、未来形、過去形)だけでも単複人称で活用(つまり、1、2、3人称単数と複数の合計6変化)するし、名詞に性別があって(つまり、男性名詞と女性名詞)、形容詞も名詞の性別に合わせて変化します。


うちの娘は英語、フランス語、日本語のトライリンガルですが、娘の通うカナダ現地校にはトライリンガルなどざらにいます。そこで一つ気づいたのが、英語をマスターすればフランス語の勉強は楽、ということです。さらに、私がアメリカの大学で博士号を取るためイギリスで勉強したとき、ヨーロッパから来た学生が、ヨーロッパでは3ヶ国語ぐらい話さないと、親戚と会話できない、と言っていたのを思い出します。必要性がないと、人はなかなか言葉を習得できないものです。日本で英語を何年間も勉強しているのに話せないのは当たり前です。英語を日本語でいくら習っても、英語の勉強が終われば日本語漬けの社会に住んでいるのですから、英語が身につくはずがありません。