今週、平日に毎日ミシガンでサマースクールの授業をしました。カナダから国境を越えてアメリカで平日の朝から夕方まで働くのは約4年ぶりです。通勤の様子が随分様変わりしていて驚いています。何と渋滞がなくなっているのです。4年前までは、カナダはウィンザー市とアメリカはデトロイト市の間にかかった橋は平日の朝7時半頃でも大渋滞でいらいらし、しかも大量の車が載っているため微妙に揺れる橋の上で少しずつ前に進みながら、この橋、落ちないよね、などとひやひやするのに辟易したものですが、今はすーっと橋を渡って入国審査エリアに到着します。アメリカの不況で職がごっそり減ってしまったのと、米ドル安でわざわざ国境を越えてまで仕事をしに行く魅力がなくなったためでしょうね。



入国審査後すぐに入るアメリカの高速道路でも私が利用する西方面はがらがらです。東方面のデトロイト行きはいつも渋滞していて気の毒ですが。こちらは広いのでカナダでもアメリカでも高速道路は高架上ではなく地面にあり、しかも無料なのがうれしいです。ちなみにアメリカの高速道路は最高制限時速が70マイル、つまり112kmで、みんなそれより少し上の時速120kmぐらいで走っています。カナダでは最高時速が100kmです。事故が起こると、特にアメリカでは被害が大きいです。高速道路の両端は、土を盛り上げて草が生えているのですが、その緑の堤防に上下さかさまになった車が標識の支え棒にかろうじてひっかかって止まった状態になったのを見たこともあります。そのため、いつも安全運転を心がけています。車の事故が起こると、高速道路でも普通の道でも車の流れがぴたっと止まってしまうので、通勤時間1時間弱で9時からの授業でも720分ごろには家を出るようにしています。



この5日間、こちらには梅雨がないので気候はさわやかで、事故にも渋滞にも遭わなかったし、3時半に授業を終えたらぱっと帰れるし、もう、一生このままこうして働いていけたら幸せだなぁ、などと思いながら、金曜日の帰途で免税店のガソリンスタンドに寄りました。いつものように、20ドル紙幣をまるで自動販売機のようなセルフサービス給油スタンドに入れ、車のナンバーを入力し、承認を待っていると、・・・あれ?いつまでも次の指示が表示されません。え、故障?20ドル紙幣はどうなるの?キャンセルボタンを押しましたが、紙幣が出てきません。非常呼び出しボタンを押して事情を説明すると、雑音が多くてはっきりとは聞こえませんでしたが、どうもシステムが機能しなくなったとかでしばらく待ってほしいというような返事が返ってきました。



いつまで待つの?と周りを見回すと、どうも50ほどある給油スタンドのほとんどが機能せず、みんな困っているようです。23人に聞いてみましたが、みんな「ダメだ、機能しない。」と首を横に振るばかりです。これはどういうこと?誰かがわざとブレーカーでも落としてこんなことして今からテロでも始まるんじゃないよね、などとひやっとしながら、とりあえず近くの従業員を探して返金を願い出て、免税店内のレジへと向かいました。本当に20ドル入れたのか、と疑われて返金されなかったらいやだな、と思いつつ、言ってみたら、無事に20ドル返金してもらえました。免税ガソリンが入れられなかったのは残念ですが、とにかく家路につけました。さて、来週は何が起こるやら。