もうかれこれ二週間ほど前になりますが、前回の記事に書いたとおり、ミュージカル「レ・ミゼラブル」をカナダ・オンタリオ州ウィンザー市のダウンタウンで見たあと、娘と夜中に帰宅しました。すると、隣家の前の歩道脇にエアロバイクが置いてあるのが見えました。こちらでは、もう使用しないのでどなたか欲しい方どうぞ、という意味合いで大きな物品がこのように家の前の歩道または車道の脇に置かれます。いわばリユース品の提供です。



ちなみに、北米では必ず家の前後両方に庭があるので、日本の一般家庭のように家のすぐ23歩前が道ということはありません。このエアロバイク、ほしいな、と思いましたが、もうすぐ夜中なので、とにかく疲れていて、今から重そうなエアロバイクを一人で我が家まで30mほど運び入れる気力はありませんでした。惜しいな、とちらっと思いつつ寝ました。



ところが、翌朝遅く起きると、夫が「エアロバイク、隣りからもらっといたよ。」と言います。午後勤を終えて私たちより1時間遅く夜中過ぎに帰ってきた夫にテレパシーでも通じたのかな、とうれしくなりました。使ってみると、故障も破損も全くない上、使用時間、スピード、距離、消費カロリーが順次表示され、とてもやりがいがあります。



問題は一人で自宅内でエアロバイクをやっていても退屈なことです。そこで、デトロイト公営ラジオ(電波も国境越え)のジャズを聴きながら夕食後にエアロバイクでエクササイズしてみると、快適そのものです。でも、デトロイト公営ラジオのジャズアワーは毎日夜7時から朝5時までで、それ以外の時間帯はクラシックしか流れません。クラシックでは調子が出ないし、かといってひたすらもくもくとエアロバイクをこぐのもむなしくなります。



そこで今はフランス語のCDをパソコンで流しながらエアロバイクをやっています。このCDは公立図書館からLearn in your car Frenchという、英語話者向けフランス語習得CDを借りてきてコピーしたもので、もともとは車の中で聞きながらフランス語をマスターするものです。英語が流れてそのフランス語が2回繰り返されるので、英語とフランス語が一度に維持向上できます。運動量増加とトライリンガルがめざせて、Learn on my exercise bike Frenchはなかなかいいですよ(注:エアロバイクは和製英語で、正しい英語はexercise bike)。