前回の記事「日本語補習校の成績表の盲点」では、補習校での成績がたとえAであっても、国語力(日本語力)が維持できているかまたは高いとは限らないことをお伝えしました。


では、海外で高度な日本語力が身についているかどうかを知るにはどうしたらよいでしょうか。チェックポイントを言語の4機能(読む、書く、聞く、話す)ごとに見ていきます。


日本語の読み

音読力、音読頻度、漢字を読む力、読む環境から知ることができます。

1.学年相応の教科書(全教科)が間違いなくすらすらと読める。

2.学年相応の本(物語)が間違いなくすらすらと読める。

3.小学4年生以上では、学年相応の教科書、本、または問題集の説明文が間違いなくすらすらと読める。

4.家庭で週に2回以上(できれば毎日)親の前でいやがらずに音読している。

5.学年相応の漢字が読める。

6.その学年までに習った漢字を使った熟語が読める。

7.家に学年相応の教科書(できれば全教科)および/または問題集(国算理社)、本(物語)、漢字の問題集がそろっている。



学習内容が高度化する小学4年生以降でも以上の項目がすべてクリアできていれば、日本語の読みの力は万全です。一つでも欠けた項目があれば、その分だけ日本語を読む力は弱いといえます。みなさんのお子さんの日本語を読む力と環境はいかがでしょうか。