北米ではケーブルTVの契約をしてアメリカの番組もカナダのも見るのが主流です。午後6時からのローカルニュースを見るたびに隣のデトロイトでは殺人事件が毎日といってよいほど報道されるのに対して、カナダは個人の銃所有を許可していないためここウィンザーも平和そのもの。結婚してカナダ永住権を得、アメリカで働き、今は翻訳業務と日本語作文講師をしながら博士号の取得とトライリンガル子育てに励み・・・・・・、と順風満帆なカナダ生活を楽しんでいるようでいて、実は一つ大変困ることがありました。それは冬の手荒れと湿疹。ウィンザーはカナダで最南端のポイントピーリー国立公園まで車で1時間半くらいのところに位置しているのでカナダの中でも冬は短い方(12月~3)です。それでも必ず冬になると手荒れと湿疹ができるのでこの4ヶ月がとても長く感じられます。

 思い起こせば幼稚園の頃から何十年も手荒れと湿疹に悩まされてきました。日本でもカナダでも紅葉が散る頃になると、急に空気が乾燥し始めるのか、気がつくと手が荒れ、湿疹ができました。日本に住んでいた頃、北海道出身の友人が冬の手の湿疹は寒冷アレルギーと教えてくれてなるほどと納得したものの、それじゃ一生冬はこの手の甲のかゆさに悩まされ続けるの?とカナダに来たことを後悔さえしました。


 今まで冬の湿疹は手の甲だけにでき、寒い外から家に帰ってきて体が温まってくるとかゆくなり、つい掻いてしまって悪化しました。去年の冬は最悪でした。湿疹が手の甲から二の腕までと足首からひざまででき、特に夜寝るときにベッドに入るとかゆくなって寝られませんでした。インターネットで対処法を調べて薬局で買った市販の保湿ローションやクリームを日に何度も塗ったり、夫に頼んで加湿器をガレージから出してもらったりしましたが、良くなりません。とうとうかゆさと不眠に我慢できなくなり、ファミリードクターと皮膚科専門医に見てもらい、特別のローションやクリームを処方してもらいました。が、抜本的に治ったわけではなく、春が来て何とか湿疹が自然治癒したといった感じでした。こんなにひどかったのははじめてで、ますますカナダに来たことを後悔しました。


 ところが、この冬は全然手荒れも湿疹もできません。処方された特別のローションやクリームもいりません。この冬はとても暖かく、以前のブログ記事「初雪!」でお知らせした通り、去年
1130日に数mmの初積雪がありましたが、それ以降、たまに雪が降ることがあってもその日中に雪が融けてしまいます。この暖冬のおかげで今年は手荒れや湿疹と縁がないのは個人的にはとてもありがたいことです。でも、暖冬は地球温暖化の進行の現れかと思うと、喜んでばかりはいられませんね。暖冬といっても一日の最高気温と最低気温は0℃前後。明日からはいよいよ一日中氷点下の日がやってきます(カナダの誇るthe weather network のサイトはこちら ―日本を含め世界中の都市の天気予報が分かります)。それでも今年はあの日課のおかげでどんなに寒くなっても手荒れ、湿疹はできない、冷え症にもならない、と自信があります。さて、その日課とは?次回の記事をお楽しみに。