戸棚ギシギシと戸棚はきしむ饒舌に語り明かそう思い出話 子帆 ランボーの「戸棚」という詩を読んで、 一節をアレンジしてみたものです。 祖父の家の建替え話が進行しています。 祖父が、近々取り壊される家や調度品にお別れを言っているような気もしてこのように詠んでみました。 原詩:堀口大学訳『ランボー詩集』から「戸棚」より(一部抜粋) 昔の戸棚、お前こそ、 どっさり話を持ってるな! 話がしたくてたまるまい、そうらしい、 そっと開(あ)け閉(た)てするたんび、 お前の扉がきしむもの。