和歌の彩り | オトナラシノクニ

オトナラシノクニ

2014、タイトル変えてみました。

新年の抱負みたいものです。
最近遠のいてしまった「音鳴らし/馴らし」といっこうに近づかない「大人らし」の願望を込めて。

「ノクニ」は「退くに」と変換できる逃げ道です。

箸休めになれば幸いです。

静岡県三島市にある佐野美術館に行ってきました。

『和歌の彩り』展(11月23・・・今日まで)


掛け軸、屏風や和歌と蒔絵、着物などのコラボ作品が展示されていて

興味深かったです。


なかでも、一番おもしろかったのが

“僧正遍昭歌意蒔絵硯箱”


秋草(女郎花(おみなえし))の中に、1頭の馬がいる・・・そんな蒔絵の硯箱です。

知識人ではないので、説明文を見るまでさっぱりわかりませんでしたが、

この蒔絵の図案は僧正遍昭の和歌から。

後世(たしか江戸時代)の人がインスピレーションをうけて作ったもののようです。

 

 僧正遍昭和歌:
 名にめでておれる許(ばかり)ぞをみなえし 我おちにきと人にかたるな  

 


この歌意は、女色戒を破り、女性と関係をもったことを人に言うな、です。


蒔絵では、女郎花の中で落馬したことで上の意味を暗示させているようです。

和歌自体はエロ坊主感がプンプンしてきますが、

和歌に案を得て、硯箱なり着物なりを作るというのは

なんとも雅ですね。