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良書多読の「ことばの学校」です♪

みなさんこんにちは。ことばの学校事務局の須藤です。




今日は、読むとくメソッドの教材「読書ワーク」 から

語彙問題を取りあげてみたいと思います。




(1)ほんま、なき虫のくせにがんこやねんから

(2)王子さまがにこっとしてさわやかなえがおに!

(3)ゆうべのあらしがうそのようなおだやかな午後に

(4)空ぜんたいが、波のようにふれているのがぶきみだ

(5)とたんにきみょうなことがおこった




これを読んでいらっしゃる大人のみなさま、

下線のことばを小学1年生にわかるように説明することができますか?




上の文中で、下線を引いたことばは、

「形容動詞」といって、性質や状態を表すことばです。



発生の課程でいうと、

同様に性質や状態を表す形容詞

(「~い」「~しい」で言い切る語)を補うために、

名詞に、古語では「たり」「なり」、

現代語では「だ」「な」「に」などの

語尾変化する助動詞を伴う形でできたことばです。



たとえば、「不思議」は名詞ですが、「不思議だ。」

「不思議な(話)」「不思議に(思う)」という使い方をすることで、状態を表す形容動詞として用いることができる、

という具合です。




こうしてできた形容動詞は、

日本語の表現に多様性をもたらしたと同時に、

語彙力という点ではひじょうに重要な位置を占めるようになりました。




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(眼の休憩所チューリップ レタスを食すゴッホ氏 13歳)


さて、上記の(1)~(5)の文は、

すべてAグレード(小学校低学年)のお子さまがたが楽しんでいる本の中に登場します。


読書ワーク の中には、「ことばシート」というシートがあり、

こうしたことばや表現の意味を確かめながら本を読み進めています。




もちろん、読書は、お話を楽しむことで、本への愛着を深め、

多くの書物に触れることが大切です。


その中で、知らず知らずのうちにことばや表現を身につけ、

長文に慣れ親しむことが、ひいては読解力の向上、

伸張につながるわけです。



しかしながら、せっかく読んだ本なので、

なんとなくわかったような気になっていて、

実は定着していないことばの意味をその都度確かめながら読むことで、次の本を読むときの内容理解が深まる、

という読み方も、子どもたちの充実感、達成感につながっていきます。




読書ワーク は、そうした子どもたちの理解をサポートし、知らぬ間にことばの力が高まるように工夫を凝らしています。


「知らなかった、こんなことばをわかるようになった」

「意味がわかるから次も読みたくなった」子どもたちが、

ことばの学校で充実した読書経験を積み上げています。



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(眼の休憩所Ⅱチューリップ 警戒する小太郎氏 7歳)



ちなみに、(1)~(5)の形容動詞の説明はこんな感じです。



(1)がんこ(だ)人の言うことを聞かないようす

(2)さわやかださっぱりと気もちがいいようす

(3)おだやかだのんびりとしずかなようす

(4)ぶきみだおそろしいようす

(5)きみょうだふしぎなようす