ことば屋リレーエッセイ2024 スタート | ことば屋~美しい日本語のレシピ~

ことば屋~美しい日本語のレシピ~

アナウンサーユニット
ことば屋がお届けする美しい日本語のレシピ✨✨

『ことば屋リレーエッセイ2024 🏃スタート🏃』

ことば屋の浅川美帆です。
2024年も、
🍀アナウンサーユニット「ことば屋」🍀を
どうぞよろしくお願いします。

今年は、新年早々大変なことが続き、まだ日常が戻っていない方もいらっしゃると思います。

微力ではありますが、私たちそれぞれが自分にできることを続け、
傷ついた方、助けが必要な方の元に何らかの形で届くことを祈ります。
---

ことば屋では、昨年に引き続き、
5月18日の「ことば(5・1・8)の日」にちなみまして、
毎月18日にアナウンスルーム所属のメンバーがバトンを繋いで🏃リレーエッセイ🏃を発信していきます。

新たに仲間となったメンバーも登場しますので、
楽しみにしてくださいね!
 
今年のテーマは、
〜❃❃❃「思い出の場所」「思い出の風景」❃❃❃〜

アナウンサー・リポーターとして、
様々なスポットを紹介してきた私たち。
公私問わず、これまで出逢った素敵な場所や風景の中から、とっておきのスポットを思い出と共に紹介します。

それでは、
🍀ことば屋リレーエッセイ2024🍀スタートです!
トップランナーは、私、浅川美帆が務めます。


✥✥✥✥✥
私の故郷は宮城県多賀城市。
アナウンサーデビューは福島県ですが、結婚後は転勤族となり、東は北海道、西は広島まで色々な地に住んだこともあって、素敵な場所、お気に入りの場所が沢山あって、本当に迷いました。

その中から、
今、皆さんにご紹介したいスポットは、
2012年冬~2016年春まで住んでいた岩手県盛岡市から、国指定の天然記念物・盛岡地方裁判所の前庭にある🌸【石割桜】🌸です。

この裁判所の敷地は、
元々南部藩(盛岡藩)主の分家である家老・北監物の屋敷跡の庭園にあたるそうで、
巨大な庭石の割れ目に桜の種が飛んできて芽を出し、
成長とともに石の割れ目を押し広げていったものといわれています。

-------------------------
樹齢360年のエドヒガンザクラ
岩の大きさは、周囲21メートル
根回り4.3メートル
高さ10メートル
-------------------------

初めてこの桜を見た時は衝撃的でした。

びくともしなそうな巨大の岩の割れ目に、ごつい桜の幹が堂々とせり出していて、その生命力に圧倒されました。

桜自体には、もちろん音も動きもないのですが、
桜から伝わってくる何とも言えないパワーに心が震えたのを覚えています。

植物からここまで強い力を感じたのは、生まれて初めてでした。

それからは、自分が後ろ向きになりそうな時や、落ち込んだ時に思い出すとパワーをもらえる存在になり、
心が弱った時に、桜の咲いていない時期に「逢いに」行ったこともあります。
一時期スマートフォンの待ち受け画面にしていたこともありました。

実はこの桜、ここまで何事もなくここまで成長したわけではないのです。

1932年(昭和7年)に盛岡地方裁判所が火災に遭い、
石割桜も北側の一部が焼けてしまったのですが、
桜を「故郷の宝」と愛する庭師の懸命な働きで全焼を免れ、翌春には再び花を咲かせたそうです。

石割桜は、巨大岩から石を割って大木となった【根性】だけでなく、
危機に陥っても、周りの愛の力で生き延びた、
【強運】も持ち合わせた桜なのです。

自分の姿を通して、諦めないことの尊さ、生かされた命のかけがえのなさを伝えてくれているような気がしてなりません。
✥✥

いよいよ本格的な受験シーズンが始まりましたね。
ことば屋メンバーの中にも受験生の母がいます。

どの受験生にも、どんな環境でも力強く芽を出した石割桜のような、
それぞれにとっての綺麗な桜が咲きますように、心から応援しています🌸🌸🌸
--

2024年の🍀ことば屋リレーエッセイ🍀。
1月は盛岡市から、
諦めないことの尊さを伝えてくれた
🌸【石割桜】🌸をご紹介しました。

続く2月は、中島そよかアナウンサーにバトンを託します🏃🏃🏃
どんなスポットを案内してくれるでしょうか。
2月18日をお楽しみに!

#ことば屋
#アナウンサー
#リレーエッセイ
#思い出の場所
#思い出の風景
#浅川美帆