ことば屋リレーエッセイ~ハッピーの連鎖~ | ことば屋~美しい日本語のレシピ~

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アナウンサーユニット
ことば屋がお届けする美しい日本語のレシピ✨✨

『🍀 ことば屋🍀 リレーエッセイ』
こんにちは🎶
 今年1月から始まったことば屋リレーエッセイ。
ことば屋では、2022年の新しい試みとして、5月18日の「言葉の日」にちなみまして、 毎月18日にメンバーがリレー形式で「ことば」に関する話題や豆知識等を皆様にお届けしています。
今月は、村瀬ひとみアナウンサーからバトンを受け取った、私、藤井南美が担当いたします。
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この夏休み、息子の担任の先生と保護者との、入学後初の二者面談がありました。宿題はやらない、授業は上の空、おまけに遅刻の常習犯。でも、好きな教科は頑張るので、テストの成績は、教科ごとにかなり凸凹…そんな独自路線を貫く息子に、どんな声かけをしたらモチベーションが上がるのか、先生も迷っているとのことでした。
息子の人となりを知ってほしく、私からも家庭内でのエピソードを色々と…例えば、こんな話をしました。
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息子の通う高校では、一年終わりの春休みに「短期海外派遣プログラム」が予定されています。定員は40名で、参加するには、選抜試験をパスすることと、保護者の同意が必要です。我が子を単身で海外へ送り出す不安や金銭的な負担から、GOサインを出さない保護者もいる中、諸手を挙げて賛成した私たち夫婦。そんな両親に対し、息子から「うちの親は、やりたいことに対して背中を押し、金銭的援助もしてくれる。自分は環境に恵まれたと思っている、感謝している。」との言葉がありました。
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すると、先生が、面談の最後にこう言って下さいました。「今日は、J君(息子のこと)のその発言を聴けただけでも良かったです。親と話すことさえ嫌がるこの年齢にあって、きちんと感謝の言葉を伝えられるのは素晴らしいことです。」先生のその一言に、こちらも嬉しく、そして、誇らしい気持ちになりました。

幼少の頃から、息子の話を「聴く」ことを心がけてきました。私には興味のないアニメの話も、よく意味の分からないゲームの話も、母親なら顔をしかめたくなるような下世話な話題も。それは、思春期になっても肝心なことを隠したりせず、思ったことを言い合える関係性を築いておきたかったからです。それが奏功したのかは定かではありませんが、高校生になっても素直に感謝の言葉を口に出来る子に育ったことに、ここまで面倒くさがらず、フンフンと話を聴いてきてあげて本当に良かったと、心から思いました。

日本には、「秘すれば花」「暗黙の了解」という言葉もあるように、敢えて口には出さないことを美徳とする文化があります。でも、大切なことは、やはり言葉にしないと伝わりません。感謝の気持ちや褒め言葉なら、なおさら言葉にして相手に届けたい。伝えられた人は当然、嬉しい気持ちになるし、伝えた方も、相手の喜ぶ顔を見て嬉しくなる…こんな「ハッピーの連鎖」が起こるなら、黙っている手はありません。

私は、ことば屋の一員として活動していますが、メンバーとの現場は、毎度楽しく、清々しい気持ちになります。それはきっと、お互いを認め、高め合う「ポジティブワード」が飛び交う場だから。言葉のプロの集団だけあって、皆、思ったことをきちんと言葉で表現してくれるし、しかも、その声かけが前向きです。だから、いつも気持ちよく活動が出来るし、未来への希望が持てる。そんな、私の感じている「ハッピーオーラ」が、講座やイベントの参加者の皆さんにも届いていることを願っています。

「ありがとう」「助かった」「さすが!」「感謝している」etc…皆さんは日頃、ご家族や友人に、感謝の言葉や褒め言葉、きちんと伝えられていますか?今後、担任の先生が、息子にどんな言葉をかけてくれるのかも、楽しみに待ちたいと思います。

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写真は、小学生の頃に私の講座に参加してくれた息子とのツーショット📸こんな時代もありました。
 
今月の『ことば屋リレーエッセイ』は、「ハッピーの連鎖」は、気持ちを言葉で伝え合うことから始まる…というお話でした。
さて、来月は9月18日。
担当は、村瀬寛美アナウンサーです!
お楽しみに✨

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