スムーズに部屋を選び中に入ると友達はソファに座り私を見つめて、どしたん?他になんか話あるやろ?と問う。私はないないと首を横に振りながらも、ただ10年前のあの感覚をまた味わいたくてと正直に答える。

 そう友達の性癖は生粋のS。お客さんで初めて来た時も私は攻め派をウリにスタッフに勧めてもらっていた。友達はそんな私を選んだのだから私はてっきり攻められ好きと思っていた。指定のホテルに行きいつもの様に攻めるも反応がイマイチ。相性が悪いのか、、。

 しばらくしてから友達は自分Mやろって笑う。私はすぐさま反論する。いや攻め好きやでと言い張る。

 するとSはなMの人見ただけでわかんねん。俺会ってすぐ分かったでとまた笑う。私は認めたくなかった。Mの気はあってもMではない。そう思いたかった。でも思い返してみると、、。18歳の時も、不動産屋の時も、、、。私は悦んでた?

 そうこうしてる内にいつの間にか立場が逆転していた。それが友達との初めての出会いだった。


  つづく、、。