*女亭主* | 高木古都オフィシャルブログ「古都のことめぐり」Powered by Ameba

*女亭主*

いやー、終わっちゃいました。
とりあえず今日はめちゃくちゃ寝ました。笑
毎日小道具作ったり演技確認したり諸々やってたら睡眠時間3時間とかだったので…。
今日は死んだように寝てました。スッキリ!

感想というか、色々書いていこうかなと思います。


まず顔合わせが8月末。
私の誕生日の2日前くらいだったと思います。

顔合わせの日にチラシ用の撮影もあり、本読みもあり、何だかんだそこからドタバタしてた気がします。

本読みの前に、南の年齢を聞いたところ、「30歳くらいの設定で」と。
その時まだ21歳だった私にはとても衝撃的でした。笑

まぁでも、台本を読んだ時点で、出てくるキャラクターの中では1番年上くらいかな、と思っていたので覚悟は出来てたんですけど。

南は、皆に好かれる、面倒見のいい、喫茶ポギーの女亭主で。
しっかりしてるんだけど、たまに可愛い所もあって、すごく魅力的な女性、っていう設定で役作りを始めました。


見に来てくださった方はわかると思うのですが。
佐野いずみちゃん演じる依頼人、真美子は、実はスネークピッドという地下探偵集団の探偵で。
南も昔、その殺しや誘拐なんかもやる、闇の組織に所属していて。
過去、殺しの依頼を受けていた相手を好きになってしまい、駆け落ちをして組織を抜けて逃げていた南を追ってきていた、って話なんです。

三流探偵4人の前で正体をバラされて、過去の回想シーンへ突入するのですが、本当にそこが難しかったんですよ…。

南の1人語りから、「ポギー」というニックネームの南の旦那、ユーイチを殺しにかかる場面から始まるのですが、
1人語りの台詞の途中で、今の南から過去の南への切り替えがあり、
スネークピッド時代の尖った南から、ユーイチと出会って恋をして、好きな人と過ごして変わっていく南への切り替えがあり、
最後は1人語りをしながらまた、今の南へと変わっていく。
本当に、本当に大変でした。


南さんの過去使っていた拳銃はこちら。







これ実は私が用意しました。真美子の銃も。
殺し屋が使っていてもおかしくない銃じゃないと嫌で。笑
かっこいいでしょ?


今回のお話はコメディなので、シリアスなシーンってあんまりなくて。
その、回想が凄く重たくてガラッと空気を変えなきゃなと思ってて。

でも、殺し屋の気持ちってどんなの?って。全然わかんなくて。笑
やっぱり役作りするに当たって、した事のない事、わからないことってあるんですけど、それを研究するために映画を見ました。
本当に悩んで座長の弘原さんに相談したんですが、オススメされた映画が「ニキータ」って映画で。
知ってる人、いるかな?
殺し屋になった女の主人公が、恋をして、殺しをすることに抵抗が生まれていく、本当に南のような映画なんですけど。
その映画を見て、凄く参考になって。

回想シーン一発目の台詞が「ごめんなさい。貴方の命が必要なの」から始まって、その時は無感情で殺そうとするんですけど、
ユーイチのふわふわした態度に翻弄されてご飯を食べに行くことになるんです。
で、ご飯を食べ終わった後、人を好きになる、不思議な感覚と、殺さなくてはいけないのに殺せない、
そんなもどかしさの中、「逃げて」「貴方といると頭がおかしくなりそうなの!」って言うんですが。
ユーイチに「2人で逃げないか」「君に殺しは向いてない」って言われて銃を下ろす。
その時南の頭の中はぐちゃぐちゃで。
演じていて、本当に頭がおかしくなりそうでした。笑

そこの葛藤にいくために、小屋入りして、アップをした後叫んでたんですけど、
「殺せない、殺したくないいいいいいああああ」なんて叫んでたんで、正直、他のキャストさんに引かれてないか心配です。笑

そこからユーイチと喫茶ポギーを開店する下りに入り、また1人語りをして今の南に戻る。

その後、拳銃を南に向けている真美子との戦闘シーンがあって。いわゆる殺陣です。さつじんじゃないよ。笑


いやー、本当に殺陣も大変でした。
膝が痣だらけです、なう。笑

発砲した真美子の弾を避けて、一発目が南のハイキックから始まるんですけど、
殺陣やったことなくて、ハイキックからの回し蹴りが上手くいかなくて。
しかも、舞台上は椅子とかあって狭いし。笑

家の近くの広いスペースで、夜中こっそり練習とかして。超不審者みたいでしたけど。笑
いずみちゃんと息が合って、本当にやりやすかったです。いずみちゃんに感謝!


喫茶ポギーで繰り広げられる、何気ない日常の中で、殺しもしていた時代の南を少し出したくて、実は色々やってました。
そんなのも全部難しくて。笑

実は小道具のコップとかも、小屋入りしてから練習して。
実際にガラスのコップに飲み物を入れて、ストロー入れて、その中で演技をして……
カウンターの中はぐっちゃぐちゃだったんです。
でも暗転中にグラスとか下げなきゃいけないから、スペースとかは上手く使って。
ほんとに大変だったよ~。

ちなみに、公演後のカウンターの中はこんな感じ。






酷い有様でしょ?笑
ここからプリセット(劇が始まる前のセットした状態)に戻すのも結構大変でね。笑
プリセット、南だけめっちゃ時間かかるっていう。笑


稽古の時から、過去の南へ戻るために休憩中あえて1人でいたり、皆でバカみたいにはしゃいでみたり。
色々とやってましたが、本当にキャストの皆さん、スタッフさんが優しくて。
周りに支えられて南さんが出来上がったって、心から感謝の気持ちでいっぱいです。

ちなみに本番前や稽古前に聞いていた曲は、「red fraction」
その辺、オタクなんです。うふふ。笑
あれ聞くと尖れます。笑

ちなみに、銃の構え方はバイオハザードより。
銃持ってる時も、対真美子戦の体術の構えも、自然と一発で決まって。
皆にめっちゃ強そうって褒められましたが、やり込んでるだけあって自然とその体勢に決まったから、自分オタクだなって再確認しました。笑



本当に本番が不安すぎて、出番前はずっとキャストの皆にしがみついてました。
頼りない主演でごめん!笑

いずみちゃんによく抱きついてたんだけど、いずみちゃんの体温が低くていつも人間に抱きついてる気がしなかった、そんな私です。笑

京子役の桃ちゃんが裏でスタンバイしてて、目線で遊んでみたり。
座長演じる林が毎回南を笑わせてきたり。
そんな一個一個で緊張がとけて。

本当にいい人達とこの舞台に立てて、良かったなぁと思います。


ちなみに座長演じる林が笑わせてくる所ですが、5公演中、全敗しました。
吹き出しちゃってカウンターの中に隠れてもうた…。
でも千秋楽、頑張って耐えたよ?!笑
座長の悪意しか感じないよ…!っていつも嘆いてました。笑


南は本当に大変な役でしたが、その分成長出来たなって思います。
もっともっと頑張ります!!

とりあえず長くなっちゃったし、今日はここまでで!
写メとかまた載せるのでお待ちを!

ありがとうございました!


*古都*