今朝の静岡も変わらず良い陽射しが降り注いで

おりますけども、ご覧の皆様には如何お過ごしでしょうか。
 
さて、夕べ(本日午前1時過ぎ)になりますけども
長らく合わせでお世話になっております岩田西園先生が
86歳でご逝去されました。
 
先生は名古屋に古くから伝わる西園流尺八の
六世宗家で、古典本曲は勿論、外曲、とりわけ地歌箏曲の
三曲合奏に対して優れた力を発揮されました。
画像拝借(ご子息の昭彦さんのFB記事より)ですけども、
名古屋の三曲界の巨星で私の大師匠の井野川幸次検校とも
幾度となく合わせた事もあり、このご縁で昭彦先輩と
ご一緒に合わさせて頂いております。
 
奏者としては勿論、指導者としても優れた見識を
持っておられ正に生き字引そのものです。
 
足掛け12年に渡ってご指導頂きましたけども、
師匠亡き後、師匠とは違った発想の中身の濃い稽古で
沢山絞られました。
 
厳しい稽古でしたけども、今思うと単なる譜面同士の
すり合わせでなく音楽として真剣勝負・切磋琢磨を常に
求めておられたのです。
こちらも先輩のFB記事より拝借しましたが、
尺八から離れると穏やかな人柄で奥様にも優しく
正にお父様そのものでした。
 
毎回ご自宅に伺うといつも気に掛けて頂き、
合わせが終われば母屋でご飯を頂いたり静岡から
三味線を引っ提げて通う私を見ておられました。
 
そのせいかどうかは分かりませんけども、私は先生と
お呼びした事が殆ど無くて、ついついお父さんと
呼ばせて頂いてました。
 
先生は古曲の事を一番心配されておられ、
ご存命中に先輩を通じて古曲の演奏と継承を私に
託されたのですけども、非常に身の引き締まる
思いでございます。
 
私は指導者としては洋楽系の現代邦楽を除けば
大体の曲を扱うのですが、弾き手、とりわけ三味線の
弾き手としては古曲オンリーで取り組んでおり
最近とみに稀曲や地唄舞の舞地にもなれる曲にも
取り組み出し、再び先生に合わせを見て頂こうと始めた
ばかりの所に訃報を伺い、何とも残念でなりません。
 
これまで先生から教えて頂いた事をどこまで表現
出来るか、そしてこれからどう伝えて行くか、地歌箏曲
特に三曲合奏を現代邦楽やバンド系のお箏や尺八
にも負けないもっと魅力のある音楽として発信出来るかを
新たな命題として取り組む覚悟を決めました。
 
今までご指導頂き有難うございました。
 
どうかこれからもお見守り下さいませ。

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