『過去は変えられない。
でも受け止め方は変えられる』



よく、そんな言葉を聞く。



それで、受け止め方を変えて
気持ちがラクになったり
前を向けることもある。



・・・でも



どうしてもそんな前向きに受け止められない

何十年も前のことなのに、自責の念が止まらない。

変えられないのに、後悔ばかり、してしまう。





・・・そんな

あなたにとって、苦しい過去も、あるだろう。






そんなとき

私は



変えられないからこそ
後悔していい


と、思ってる。






失ったからこそ

壊れてしまったからこそ

死ぬほど後悔したからこそ





見える景色があるのかもしれない。

その分、人に優しくなれるのかもしれない。

自分の辛い過去が、いつか他人を救う日が来るかもしれない。








・・・うん。



どうでもいいよ、そんなこと。

所詮、きれいごとだ。





新しい景色が見えなくていいから

優しくなんてなれなくていいから

他の人の役になんて立たなくていいから




戻りたい。やり直したい。

あの人に、会いたい。






きれいごとなんか、全部捨てて





自分の中で

後悔する気持ちを

どうか許してあげて。







思いっきり、泣こう。


不甲斐ない自分を、たくさんたくさん責めよう。



何時間も、何十時間も

あの過去に浸っていよう。



前なんか、向かなくたっていいんだよ。

感謝なんか、しなくていいんだよ。




ふざんけんじゃねえよ、って

なんであのときの自分は、って




うじうじ、うじうじ

何年も前の、何十年も前の

あの日のことを

ずっとずっと、考えていいんだよ。






前なんか、向かなくていい。

一生、後ろ向きでいい。




後悔して
泣いて喚いて
自分を罵倒して
また、泣いて


それで、いい。



それで、いいのよ。




だって


何年も何十年も引きずったり
ずっとずっと、後悔してしまうことなんて


それは


あなたにとって
受け止め方を変えれば解決できるような
簡単な出来事じゃなかったんだもん。




あなたにとって

大きな、大きな

傷と後悔を残した出来事だった。




時が、解決してくれるような

単純なものじゃなかった。






これからも

何度だって、何度だって

過去の後悔や苦しみはあなたを襲うだろう。




あのときのあの出来事は

もう、変えられないのに

それでも、自分を責め続けてしまうだろう。






うん。それで、いいよ。





いいのいいの。





だってさ


その後悔や、苦しみや、自責の念は



あの日あのとき

失ってしまった、壊れてしまった
人やものに対しての



『ずっとずっと、愛してる』



の叫びだから。





優しいあなたの中にある

あの人やものに対しての

何十年も消えない愛情を

無理に掻き消す必要なんて、ない。






後悔も、苦しみも、自責の念も

あなたが

あの人やものを

本当に、本当に
ときには、自分の命以上に

大切で、大切で、失いたくないものだったから

生まれてくるんだよ。







どうか、それを忘れないで。






泣いていいから
後悔していいから
たくさん、自分を責めていいから



それほど、あなたは


あの人が
あの場所が
あのものが


大好きで、大好きで
大切で、大切で
絶対に、絶対に、失いたくないものだった。








愛していた。







ただ、それだけだから。




ねぇ、そうでしょう?




そしてきっと


これからも、ずっとずっと愛してる。







後悔、苦しみ、自責は



一生、背負っていこう。

苦しいかもしれないけど、背負って生きよう。



残念だけど
ラクになんか、一生なれないから。








過去は、変えられない。

受け止め方も、変えられない。

後悔や自責の念を、止められない。




それで、いい。


それで、いいから。



大丈夫。



前を向けなくても
一生苦しくても


あなたには
深い愛がある。


あの人やものからもらった
大切な大切な『愛情』というギフトを


一生背負って、生きていこう。