クラフトワークを人力で完コピする女子高生バンド。

 

 私がこれまで一番聴いてきた音楽はハウスです。と言っても新譜を追いかけてたのはせいぜい20年前までだし、そもそも人に誇るほどコレクションがあったり詳しいわけでもないです。ハウスと言ってもいろいろありますが、私の場合はシカゴハウスとかディープハウスになるのかな。音楽ジャンルもどんどん細分化されていったり再定義されたりで二十数年前とは呼び方が違うかもしれませんが、私は1990年代半ばからのディープハウス・リバイバルが直撃した世代です。

 

 ところで、これまで友人・知人から「どんな音楽聴いてるの?」と聞かれたときにハウスって答えたら、なんかオシャレな音楽聴いてるんですねみたいな反応が何度かあって、面食らったというか、違和感を持ったというか、ちょっとした驚きだったというか、そういう経験をしたことがあります。それが一般的なハウスのイメージなんだと気付かされたというか。なんでだろ、ポピュラー音楽にハウスが取り入れられるとき、オシャレな曲調/アレンジが多いんですかね。私の中のハウスは、汗臭くて粗削りなものも多いイメージなんですけどね。

 ハウスと呼ばれる音楽にも多様な形態があって、その中にはおしゃれなものも当然あって、そういうのも好きなのが多いんですが、そうじゃないのも多いです。

 

 私が一番好きな曲は、Quest - Mind Games (Street Mix)です。

これをおしゃれだという人はいないと思います。この曲はMaster C & Jというユニットがらみのものですが、このユニットだと他にLiz Torres - Can't Get Enough (Dub)とか。

 

 めちゃくちゃ乱暴に言うと、ハウス系の音楽はニューヨークやシカゴの黒人(アフリカ系アメリカ人)やヒスパニック系が集まるゲイ・ディスコで生まれた音楽です。直接的な音楽的ルーツはソウル・ディスコとヨーロッパのニューウェイブ/テクノポップになるかと思います。このあたり、いずれ語りたいのですが、とりあえずはこんな感じ。

 

 さて、1980年代半ばにシカゴでハウスというフォーマットが生まれ、それが商業主義に取り組まれていく中で、オーバーグラウンドとハウスが生まれたアンダーグラウンドを股にかけて活躍する人たちもあらわれました。一例としてClivillés & Coleを挙げてみます。この人たちのオーバーグラウンドでの代表作はC+C Music Factory - Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)。

Clivillés & Coleがプロデュースやリミックスで関わったアンダーグラウンドものとしては、

Sandée - Notice Me (Notice the House Mix)

The S.O.U.L. S.Y.S.T.E.M. - It's Gonna Be A Lovely Day (Palladium House Anthem II)

The S.O.U.L. S.Y.S.T.E.M. ‎- It's Gonna Be A Lovely Day (Deep House Instrumental)

などがあります。

 

 最後に、正規にリリースされたものとしては最初のハウスだとされるJesse Saunders - On and On。たしか1983年だったかな?

 

 今回はアングラ臭がするハウスを簡単に取り上げてみましたが、次回はよりダンスフロア向けのものを少し紹介したいと思います。

 

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