この幻想の先の 淡い
事実に かき消されたこの荒れた世界を
"不思議の国"と言うのであれば
平穏なあの世界は「普通」と

不可思議の事が頻繁に起こる国に
少女アリスは唯1人最強の魔法を
手に持って握り 締めていた
「今度こそ無くしてみせる」と言って

こんな少女が不可思議の一つ一つを
無くしたら倒したら「伝説」になるの
そう実際アリスは そんな事しないから
戦うのは 倒すのは「世界」を護る為

自分の強さと共に思いを 綴った魔導書
それを手に して立ち向かう 少女は
自らを犠牲にしてまで立ち向かった少女と共に
許せないやるせない その想い(弾幕)を展開して行く

何時から見失ったの あの
消えそうで 消えない希望の光を
そう 「見れる筈も無い」と
思っていた その時見えた光を

今までの出会った人々を象った人形
あの時に作っては眺めていた
今はそうその人形を並べては
失った人々を思いつつ涙零す

そう 失う事しかできないままに
悲しさや虚しさが紛れ込んでいく
とうとうアリスは忘れる事に決めたの
この不思議の国の小さな物語を全部



偶々其処に居た兎 追いかけて
飛び込んだのは不思議の国だった
幻想 空想のような現実 に
魅せられたアリスはまだ夢の中

楽しくて駆け回ったその中で 
さっきまでの現実を忘れて行きながら
「知らないままで居たほうが楽しい」と
告げられて深く暗い幻想へ

そう現実に目を向けたのはすぐでは無くて
数刻は現実に背を向けていた
どうしようも無くて 嘆いていたあの人は
アリスの中でそのまま亡くなっていった

さっきまでそんな事に気づかなかったアリスは
己の無力さと鈍い価値観を知った
今限りない 出会いと別れがあるのは
此処がきっと不思議の国だからと信じ

誰にも気づかれないまま
閉鎖する世界は 成す術も無く去るの
それを認めたく無かった少女アリスは
魔導書の力使い薙ぎ払おうとした

形を変え続ける 景色全部に焦り見せて
届かない? 届かない! 嘆き続けた
今アリスは あの世界の住人達の
人形を唯眺め 幼き頃の意味を知った

知るに満ちたあの日の思い出を見つめ
人々が 存在した意義はあった
今は思い出と人形でしか残ってない人達
アリスはふと 思い出し 笑みを浮かべた