高野山奥之院参道におられる、
通称お化粧地蔵尊。
いつ頃誰が言い出したか不明
だが、この石仏にお化粧をすれば、女性はより美しくなるという
都市伝説が、高野山奥之院にある。
それで、この石仏にお化粧していく女性が後を絶たないのだが、
これに関して、
いくつかの問題点が発生している。
まず1つ目は、この石仏は、
決して地蔵菩薩ではなく、
実はお大師様の石仏なのだという事実。
その証拠に、涎掛けなどで通常
見えないが、右手に五鈷杵、
左手には念珠を持っておられる。
地蔵菩薩なら、右手に錫杖、
左手には宝珠を持っておられる
のが圧倒的に多い。
この石仏は、2010年撮影の、
Googleマップストリートビューに
写っているのだが、
それを見ると、
お化粧地蔵尊ではなく、
お大師様の石仏のお姿なのだ。
少なくとも2010年以降、
誰かがこの石仏にお化粧すれば
女性が美しくなるなどと言いだし、さらにお大師様がお地蔵様に
なってしまっているのだ。
2つ目の問題点は、
この石仏のお顔に、お化粧とは
到底言えない、もはや落書きの
レベルのメイクをする、アホの輩がいる事である。
数日前まで、お化粧地蔵尊は、
こんなお顔にされていたのだ。

お化粧して美しくするなら
ともかく、おてもやんみたいに、
ほっぺを真っ赤に塗り、
さらには、事もあろうに、
お顔全体を真っ赤に塗った
クソバカタレがいたのだ。
以前には、ほっぺにバカボン
の様な渦巻き模様を描いていた
クズカスさえいたのだ。
これをやったバカ女に言いたい。
お前、その顔で外を歩けるか?と。
これはお化粧ではなく、
明らかに落書きである。
日本人は、いつから仏様のお顔に、平気で落書きする民族になったのだろうか。
もはや、マナー0の中国人観光客の
事を言えないレベルである。
それで、私も含めた数名の方が、
金剛峯寺に苦情を言い、
職員の方に、落書きを落として
もらうよう要請した。
その結果、この連休中に、
お顔の落書きはきれいに落とされ、元の石仏のお顔に戻ったのだ。
まぁ、これもいつまで持つのやら、だけどね。

3つ目の問題点は、
使用済化粧品の放置である。
この石仏にお化粧や落書きを
した女性が、使った化粧品を、
この石仏の前に放置していくのだ。
使用済みの化粧品が、
この連休前まで、
大量に放棄され
ていたのだ。
なぜ使った後の化粧品を置いて
いくのか?
当初私は、
他の方もお使い下さいの
気持ちで置いていくのだと
思っていたが、さにあらず。
他人が化粧をした後のお顔に
自分の化粧品で化粧をする
わけで、その化粧品を自分が
使うのが、気持ち悪いから、
ここに放棄していくのだという。
要するに、不要になった化粧品を、不法投棄しているのだ。
それで、誰かが化粧する度に、
使用済みの化粧品が捨てられ、
どんどん溜まっていくのだ。
これも見かねた、私も含む
数名の方が、金剛峯寺に
片付ける様に要望を出し、
数日前には1つ残らず、
片付けられたのだ。
しかし今朝の段階で、
もうすでに2つの使用済み
化粧品が放置されていた。
元の使用済み化粧品の山に
なるのは、時間の問題であろう。

4つ目の問題点は、
このお化粧地蔵尊に関する、
高野山の観光ガイドの
ウソ八百の案内である。
先日ここにいた女性ガイドは、
こんな嘘を団体客に教えていた。
「この方はお化粧地蔵様で、
この方にお化粧をすると、女性は
さらに美しくなるという伝承が、
高野山に古くから伝わって
います」
などと嘘八百教えていたのだ。
前記したように、この方は、
お地蔵様ではなく、
お大師様の石仏なのだ。
それに、2010年のストリートビュー撮影時点で、お化粧地蔵尊に
なっていないのに、
何が「高野山の古くからの伝承で」だ( ´Д`)=3
本当に呆れかえる。
さらに別の女性ガイドは、
「皆様、ここが高野山最高の
パワースポット、お化粧地蔵さんです」
などと案内していたのだ。
高野山最大のパワースポットは、
お大師様の御廟そのものだろうが、バカタレが。
こういう嘘の知識に基づく、
嘘偽りの案内を、公式ガイドが
しているのだから、
話にならない。
お化粧地蔵尊以外にも、
ガイドが嘘を教えている場面に、
何度も遭遇した。
高野山奥之院で最も大きく、
一番石と呼ばれている、
お江さんの墓石の所で、
「お江さんは、織田信長の妹です」
などと案内している女性ガイドがいた。
織田信長の妹ではなく、
織田信長の妹、お市の方と、
浅井長政の娘であり、
織田信長から見たら、妹の子、
つまり姪っ子が正しいのだ。
日本史の基本的なレベルの
恥ずかしい間違いである。
花菱アチャコ師匠の楽書塚の所でも、別の女性ガイドが、
「戦前の有名な漫才師、
エンタツ・アチャコの花菱アチャコさんのお墓です。
戦前の著名な漫才師で、
吉本興業の創設者です」
などと大嘘を教えていた。
吉本興業の創設者は、
吉本せいさんや。
それに、
ここはアチャコ師匠のお墓
ではなく、アチャコ師匠と懇意だった、東京の噺家の
柳家金語楼師匠が、
自由に落書きができる場所として
設置した石碑なのである。
他にも、男性ガイドが、
奥之院の三十万基とも言われる墓所に立てられている、卒塔婆を指さして、
「あれは卒塔婆と言って、
あれが立っているのは、
お坊さんのお墓、一般の人は
立てられません」なとと、
小中学生でもわかるレベルの大嘘
を、真顔で団体客に説明していた。
言うまでもなく卒塔婆は、
ストゥーバー(仏塔)が訛って漢字表記されたもので、
亡き人の供養のため、
仏塔を立てたのと同じ功徳を与えるものだ。
勿論、僧侶だけでなく、
誰でも立てる事ができる。
宝塚動物霊園の哲のお墓にも、
奈良県葛󠄀城市當麻地区の、
母方先祖代々の墓にも、
何本も卒塔婆を立ててある。
勿論ウチは僧侶ではないよ。
そしてよくよく見ると、
ガイドが僧侶の墓と案内
したお墓は、
一般の方の墓なのだ。
僧侶の墓は普通、円柱形で、
上部がお坊さんの頭を表す、
円形になっている姿が、
圧倒的なのだ。
本当に恥ずかしいレベルの
大嘘案内である。
さらに、別の男性ガイドは、
こんな大嘘を真顔でついていた。
金剛界と胎蔵界の曼荼羅の説明
を団体客にしているのだが、
「曼荼羅には多くの仏様と一緒に、日本の神道の神々も掲載されているんですよ。
その理由は、江戸時代が終わるまで、日本は神仏習合だったから」と。
呆れて開いた口が塞がらない。
確かに両界曼荼羅には、
毘沙門天や大黒天、弁財天などの、天部の神様は、書かれている。
しかし、それらの天部の神様は、
古代インドや古代中国の神々
を後に仏教が取り込んだ尊格
が圧倒的多数で、
天照大御神や天神様、お稲荷様など、日本の神道の神々とは、
根本的に異なる。
そもそも両界曼荼羅は、
お大師様が留学先の唐から持ち帰ったもので、
金剛界曼荼羅は、金剛頂経、
胎蔵界曼荼羅は、大日経という、
お大師様より遥か以前に、
古代インドや古代中国で成立した
密教経典を具現化したものてある。
そこに、日本の神道の神々が
加わっているわけがないのだ。
その大嘘の説明に、
江戸時代以前の日本の神仏習合などと、
さらに大嘘の理由付けをしているのだから、悪質である。
日本における神仏習合は、
7世紀後半〜8世紀頃に本格的に
始まったと考えられている。
仏教が日本へ公式に伝来したのは、538年(または552年説)
だが、
その当初は、在来の神道的信仰
と仏教は「別のもの」として
扱われてたのだ。
お大師様の時代には、
すでに神仏習合は始まっていた
のは事実だか、
お大師様が唐に留学されていた、
9世紀初頭以前の、
古代中国や古代インドに、
日本の神道の
神々が伝わっていたとは
到底考えられず、少なくとも
7世紀以前のインド、中国で
成立した両界曼荼羅に、
日本の神道の神々が掲載
されているわけがないのだ。
よくもまあ真顔で、
こんな日本史に詳しい高校生
でもわかるレベルの大嘘を
つくものだと思う。
卒塔婆の嘘も含め、これらは
ちょっと歴史や仏教に詳しい
団体客でも、すぐ見抜けるレベル
の大嘘である。
こんなのが、高野山公式の観光ガイドの腕章つけてガイドしているのだから、
はっきり言って、
高野山の恥のレベルである。
この方にお化粧すれば女性は美人
になるだの、
平気で低レベルの嘘を教えるガイドだの、
こんな根拠のない作り話を、
観光スポットとして紹介している
金剛峯寺も、
こんな低レベルガイドを雇っている高野山の観光業界も、
世界文化遺産として恥ずかしい
レベルであるという自覚に、
そろそろ目覚めるべきである。
以上、お化粧地蔵尊に関連する、
高野山の恥ずかしい話でした。