物の本によると、日本で一番相撲がにぎわっていたのが、大阪（大坂)だと言います。
その場所が石碑として、今も残っています。
それが、南堀江公園にある「勧進相撲興行の地」碑です。
文楽では、
『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』
堀江相撲場の段。
歌舞伎では、
同じく
『双蝶々曲輪日記』
角力場として、
お芝居の舞台にもなっています。
石碑の横にある解説書を引用させていただきます。
勧進相撲興行の地
承安四年(1174)に朝廷の相撲節会が廃止されたあと、
相撲は武士の娯楽として、
主として武家屋敷内で続けられてきた。これにたいして、
興行としての勧進相撲は、
風紀を乱すという理由で、
江戸幕府に禁止されていた。
しかし、元禄ごろには、勧進相撲については緩和の方向に向いてきた。
元禄一二年(1699)には京都で天王社修復を理由に許可されたのをはじめとして、
延享四年(1747)には特に理由がなくても勧進相撲を興行することが許可された。
大阪では『摂津名所図会大成』によれば元禄五年(1692)に
南堀江高台橋橘通、
すなわちこのあたりで興行されたのが最初と伝える。
一方、『堀江御開発旧記』によると元禄一五(1702)に、
堀江橘通三丁目で興行されたのがはじまりという説もある。
のち宝暦年間(1751～1763)ごろには、
江戸(春・冬)、京都(夏)、大阪(秋)で
四季八日の勧進相撲が定例化した。
平成七年三月 大阪市教育委員会
解説書の横には、元禄ごろの勧進相撲の番付も載っていて、
「2回目に興行されたときのものという。
江戸や筑前の力士にまじって堺や尼崎、平野の力士の名が見える。
『摂陽奇観』より」と説明が添えられています。
大阪市の公式ホームページにも
解説が載っていますので、
是非、ご覧ください。
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