「カムパネルラ」と言えば、言わずと知れた『銀河鉄道の夜』の登場人物です。
最近では米津玄師による歌のタイトルでもありますね。
実は今月の読書会でナビゲータを務めることになった私は、課題本として『銀河鉄道の夜』を取り上げることにしたのです。
映画『銀河鉄道の父』の公開もありましたし、きちんと読んだことがなかったからと、軽い気持ちでこの本をチョイスしたのですが……
読み始めてから、どえらい本を選んでしまったなと、ちょっとびびっております。
この件については、またおいおい記事にしていこうかと思っておりますが、今日は「カムパネルラ」という言葉から連想したものについてを書こうと思います。
宮沢賢治が何を思い「カムパネルラ」と命名したのかはわかりませんが……
カム(ン)パネルラ=カンパネラ=小さな鐘という意味のイタリア語。
「鐘を鳴らす者」とか?
釣鐘草の学名がカンパニュラで花言葉が「感謝・誠実な愛・共感・節操・思いを告げる」といったところにも関係していたのでしょうか?
私が「カムパネルラ」という言葉を聞いて、一番に思い浮かべたのはクラッシックの名曲「ラ・カンパネラ」です。
フジ子・ヘミングさんが演奏する「ラ・カンパネラ」を初めて聴いた時、私はゾワゾワと鳥肌が立ちました。
なんという音の重み。一音一音が憂というのか哀愁をまとっていて、切ない悲しみが押し寄せてくる感じ。鐘は悲しみを知らせる音を響かせていたのでしょうか。
クラッシック界ではあまりいい評価がされないらしいのですが、私はこの方の奏でる「ラ・カンパネラ」が一番好きです。
対して辻井伸行さんの演奏する「ラ・カンパネラ」
一音一音がキラキラと輝いていて弾むような明るい印象。音が踊るような感じ。
幸せの知らせを鳴り響かせる鐘といった感じでしょうか。
同じ楽譜なのに、演奏する人の解釈というのか表現する形が違うと、こうも違う印象になるのかと驚かされます。
よければ、是非一度聴き比べてみてください。