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筑波大学大学院(企業法学専攻)の入学試験には

①60点満点の「筆記試験」

②50点満点の「書類審査」

③50点満点の「面接」

がありますが、「筆記試験」は基本的には差がつかないと思います。

 

私が大学院を運営する立場だとすると、これは試験結果に異議を唱えた不合格者に対する、「言い訳」としての効力程度にしか考えません。すなわち、「残念ながらあなたは筆記試験の結果がよくなかったので」といえば、なんとなく上の3つの中で客観的に採点できそうなのは「筆記試験」ですので、不合格者も納得すると思います。この段落の文章はあくまで私の推測ですが。

おそらく、「筆記試験」は受験生のほぼ全員が60点満点中40点~50点の範囲にあると思います。

 

さて、あらためて、入学試験において最も重要なのは「書類審査」といいますか、「研究計画書」です。

 

「研究計画書」は穴の開くほど事前に面接官(指導教官予定の先生)に読まれ、「書類」の段階で採点されます。それなりにポテンシャルを見て下さると思いますが、おそらく「書類審査」の採点結果は10点~50点くらいに幅が生じると思います。

 

そして、「面接」は基本的には「研究計画書」について問われます。といっても、プレゼンテーション能力などを問うのではなく、要は、「研究計画書」に「ウソ」はないかが問われます。ご参考までに、面接部屋はすべての持ち物が持ち込み禁止で衣類以外は身に着けずに入室します。パワポの資料などを作ってもムダですので(笑)。

そのように考えると、特に「ウソ」がなければ、個人的には「書類審査」と同じ点数が付けられるかと思います。

 

したがって、例えば、恐ろしいほどの現代文の達人がいて、当日「筆記試験」で50点を採ったとしても、「研究計画書」が疎かで10点しか取れなかったとすれば、面接とあわせて総合計70点となります。

一方で、当日緊張気味で「筆記試験」が40点だったとしても、入念に「研究計画書」を作り上げて例えば35点の点数がつけば、面接40点+35点×2で総合計110点となります。

 

入学試験はこんなイメージでおそらく間違いはないと思います。

 

「研究計画書」は、入学試験においても重要ですし、学生生活が始まってからも影のように付きまといます。指導教官からは「研究計画書にXXって書いてなかったっけ?」と聞かれ(突っ込まれ)ますし、同級生からも興味本位で「研究計画書にはなんて書いたの?」と聞かれます。

そして、また別途触れますが、修士論文を「研究計画書」以外のテーマにしようとすると、恐ろしく苦戦します。

「研究計画書」は、良くも悪くも自分の中にある潜在的な問題意識の中でもっとも自分の興味のあるものですから、これ以外のテーマを書こうとすると、モチベーションが続かなくなるからです。

 

で、「研究計画書」ってどうやって書くの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここから先はメシのタネと致したく存じます。

また別途ご案内いたします。

 

最後に一つだけ申し添えますと、例えば他人から、「なんかこれから先はメキシコの税制が重要そうだよね」と言われ、インターネットで調べるとそれなりにメキシコの税制が重要そうで、よし、「メキシコの税制」にしよう、などと取り組むと、間違いなくダブります(修士論文を期限内に書ききることができなくなります)。

これは、「メキシコの税制」が特殊なのではなく、このカギカッコに入るのが「日米租税条約」でも、「相続税の免税点」でも、「多国籍企業の国際的租税回避」でも、同じです。要は、自分で設定しなければいけないのです。

余計なことですが、この意味では、大学院で修士号を取得することと専門学校に通ってテキスト通りに勉強することは、インプットとアウトプットの過程においてまったく異なる能力が試されます。

 

それでは長くなりましたので、続きは次回といたします。