インボイス始まりましたね。
知り合いの商工会職員で記帳担当は、結構戸惑っているようです。
特に本則課税が難しいですよね。
インボイス開始したことから、基準期間の課税売上高1000万円以下で元々「免税」
→10月から「課税」本則課税になったパターン。税理士としては少なめですが、商工会では多そうです。
しないといけないことを、まとめてみました。
①9月末で商品棚卸をすること!
→本則課税の場合、棚卸資産の調整を受けられます。
棚卸資産の額の消費税を特別に仕入税額控除できます。
ただ、棚卸してないと、金額がわからないので要注意です。
これが最も緊急にお知らせしないといけない点ですね。
在庫が多い場合はすごく消費税がこの棚卸調整で安くなります。
売上880万円
売上原価550万円
(期首棚卸資産330万円+当期仕入高550万円-期末棚卸資産330万円)
利益330万円
(税込経理、税率10%)
このケースで考えてみると
通常の本則課税では、棚卸資産は計算に入れませんので
80万円-50万円=30万円
30万円の消費税となります。
初めて免税事業者が課税事業者となった時には、期首棚卸資産が仕入税額控除できます。
80万円-50万円-30万円=0
このケースでは、消費税がゼロになります。
今回は決算日ではない日に、インボイスのタイミング、9月末で、免税から課税に切り替わるので、棚卸を忘れがちです!
ご注意下さい。
②課税期間の末日(個人なら年末12月31日)までに簡易課税を選ぶか決める!(特に卸売業)
→インボイス特例で課税期間の末日までの簡易課税選択届出が可能です。
でも、課税期間の末日(個人なら年末12月31日)なので、申告書を出すタイミングでは選べません。
卸売業は特に注意です。売上税額の1割納付なので、下記売上税額の2割納付特例より、簡易課税の方がお得になります。
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shohi/annai/pdf/0022009-058.pdf
③決算時には売上税額の2割納付特例が選べることを忘れないこと!
→本則課税なら、本則課税と売上税額の2割納付特例を選択できます。
簡易課税でも、簡易課税と売上税額の2割納付特例を選択できます。
これは申告時に選べます。
忘れずに!