今日はまたまた午後から半休を頂いて病院へ。

仕事に穴をあけて申し訳ないという気持ちはあるけど
風邪を引いて…とか、子供の通院で…とか
そういう理由で休みをもらっていた時の方が
その思いは強かった気がする。
 
『普通の病気じゃないんだから
 休みをもらうことは致し方ないもん
 
と、今は開き直りや悲劇のヒロイン感の方が強いショボーン
 
さて、今日はMRI検査を受けた後
先日の組織検査結果の話がある日。
そのため両親も同席することに。
私としては既に癌の告知をされているため
ドキドキとかそういう感じはもうなく
ただ、こんな話を生で
両親に聞かせなくてはいけないことに対する
申し訳ない気持ちの方でいっぱいだった。
 
告知されたその日の内に実家に電話をかけ
母親には直接伝えてはいたけれど
組織検査の結果や医師の話を聞くまでは
信じたくないという母の気持ちは
電話越しでも十分伝わってきていたから…。
 
 
自宅まで迎えに来てくれた両親とは
口数少なく病院へ。
MRIを行うため私は検査室に入り
両親は待ち合いで待機。
造影剤を使用するため
CTの時の不安がよぎったけれど
使う薬品が違うことや
CTの時の様な量を使用しないため
アレルギー反応が出る人は少ないと聞きホッ
 
私の周りでMRI検査をしたことがある人は
狭さやうるさい音が苦手という人が多かったため
私も覚悟をして臨んだのだけれど
全くもって平気だった。
うるさい音を緩和させるため?
ヘッドホンをつけてもらったけれど
それでもガガガ、ピー、ヒョロロロ的な
色々な音が飛び込んできた。
そんな中でも寝不足続きだった私は
寝入りそうになったほど余裕で検査終了(笑)
 
寝入りそうになっていた私には
短い時間に感じたけれど
両親は30分ほど待っていたらしい
 
 
検査結果の話があるまで
1時間半ほどの空き時間があったため
一階のいたるところにある休憩場所のような
テーブルセットへ移動して昼食をとることに。
飲み物やらサンドイッチやらを
持ってきたお洒落な紙袋から出してくる母。
さすが用意周到(笑)
食欲はなかったはずなのに
食べ物を目の前にしたら普通に食べられた。
いたって健康!…なのになぁ
 
 
あっという間に時間は経過し
自分の順番が回ってきた。
CTの画像はもちろん
さきほど撮ったばかりのMRIの画像も
既に上がってきており先生の話が始まった。
 
主:「前回の時に既に
   ご本人にはお話はしたのですが
   子宮頸部のものはやはり癌でした
   ステージは変わらず1b1期です」
 
と、前回と同じ内容の話が先生からなされた後
どのような手術になるのか父親が質問をした。
 
主:「子宮と卵巣・卵管を全摘する形になります」
 
『え?卵巣も?!子宮だけじゃないの?!』
 
父:「卵巣もですか?」
 
主:「子宮頸癌には2種類あるのですが
   予後の悪いとされている
   少ない方の割合の腺癌のため…はい
   今は転移していなくても
   将来的に卵巣に転移する可能性が高いため
   腺癌の場合は卵巣・卵管共に
   広範囲で切除することが望ましいのです
   卵巣癌は静かに進んでいき
   気づいた時にはかなり進んでいることが多いため
   リスクを下げるためにも…ですね
   これからお子さんを望まれる方の場合
   子宮・卵巣共に残すような
   手術をされることもありますが
   腺癌の場合ではそれもほぼないような状況です」
 
ショックだった…。
いくら子供はもういらないとは言え
子宮を取ること自体ショックだった中
まさか卵巣までもだったとは…。
告知から今日まで色々ネットで調べていたので
卵巣を取ることがどういうことになるのか
よくわかっていただけにショックが大きかった
 
父:「後遺症とかは?」
 
主:「卵巣をとることで
   更年期のような症状がおこる可能性がありますが
   そちらはホルモン治療などで緩和することは可能です
   その点よりもやはり排尿問題の方が確率的に高いです
   どうしても膀胱周りの神経を触ってしまう手術となるため
   術後尿意を感じない等の問題が高確率でおきます。
   神経を傷つけずにいけたと思った患者さんが
   尿意を感じずにいたり
   神経を傷つけたと思っていた患者さんが
   普通に排尿できたりとすることもあるため
   こればかりは一概に言えないのですが…」
 
父:「ずっと障害を持ったまま
   ということもあるのでしょうか?」
 
主:「ありますね…。
   なので入院期間はその状況を診て
   自力での排尿が無理であれば
   自己導尿の術を身につけて頂いて…となるので
   2〜3週間をみて頂く形となります」
 
このこともある程度
知識は事前に入れてはいたけれど
改めて自己導尿の話を聞くと
不安いっぱいで泣きそうになった。
 
私:「あのぉ…開腹ですか?」
 
主:「そうですね
   広汎子宮全摘術を腹腔手術で
   行った病院もなくはないのですが
   数があまりにも少なく、また
   まだ最近の症例なため
   予後がどのような状況になるのかは
   まだまだ経過観察のような状況でして」
 
広汎術でも腹腔手術ができるような記述が
ネット上ではあり
少し期待していたところもあったため
こちらもショックだった…。
 
父:「どこの病院に行っても
   同じような形での手術になるのでしょうか?」
 
主:「この辺りでは○○病院や△△病院での
   子宮頸癌手術の症例が多いため
   一度診てもらっても良いと思いますよ。
   こちらで検査した結果はすべて
   お出しすることは可能ですので
   ただ、ここまで結果が揃っている以上
   医者として私もこれ以上手術を
   引き延ばすことはしたくないため
   こちらでの手術日はこのまま残しておいて
   できれば来週中にでも他の病院で診てもらって
   最終判断を…といった形が良いかと思います」
 
大きな病院なのに
セカンドオピニオンの件について
嫌な顔もせず理解を示してくれたことに
冷静にも感心し、そして変な安心感も受けた。
そんな風に勧めてくれると言うことは
本当に患者のことを思ってくれているからであり
また、自分の治療判断に自信があるからなのでは?
と思えたから。
 
両親は沈黙し
先生もこちら側の心情を気遣いながら沈黙。
 
私:「えっと…後は私がどうしたいか?
   ってことですよね?」
 
と、先生に投げかけた後両親を見ると
 
母:「貴女の体のことなんだから
   貴女が納得いく形で…」
 
と。
そうだよね。
子供じゃないんだし(いや、子供だけど
自分で決めるしかないんだよね。
 
私は…生きたい!
子供たちのためにも今死ぬわけにはいかないし
何より私自身が、私の人生をまだまだ生きたい!!
と、強く思った。
 
生きるためにはまずは早急に手術することが絶対で
そこまでに色々と時間をかけている余裕はないわけで…。
 
なら、この場で潔く承諾してお願いするべき!
 
私:「こちらで手術します」
 
主:「わかりました
   リンパ節までみないことにはわかりませんが
   今見る段階ではそこまで至ってないように
   見受けられますし
   CTやMRIからも他への転移は確認できないので
   十分に完治できると期待しています
   最善を尽くします!
   一緒に頑張りましょう!」
 
最後の言葉が凄く嬉しかった。
先生にお任せしよう!
そう強く思えた言葉だった。