少年少女名作落語 より
このシリーズも懐かしい。全集あったのを順番に読んだ子供時代。
当時は今ほど娯楽も多くなく、テレビで漫才、落語、新喜劇などをよく見ていた。
劇場で生の舞台を見ることも何度かあった。
今から思えば変わった小学生だったかもしれないけれど、自然にこの全集に手が伸びていたように思う。
お忍びのお殿様が、庶民のお店で初めて食べた「ねぎま」が忘れられず…という「目黒のさんま」タイプのお話。
落語だから間違いなく面白い、というのもあるけれど、食事のシーンの臨場感が最高。
「ねぎま」(ネギとマグロの鍋)がなんと美味しそうに表現されていること!
この頃の私は、ネギもマグロも苦手だったけれど、不思議とどんな味か食べてみたいと思った。
「噛んだ時にネギの中心部分が、鉄砲のように飛び出てくる」体験をしてみたいとも思った。
今は、どちらも食べられるようになったので、お殿様の食した「ねぎま」を一度食べてみたい。
落語のご飯カフェ、とかできないかな。