今から1000年以上前、奈良に都のあった頃のお話。
日本史上3人目の女帝となった持統天皇を中心に進むストーリー。
歴史にあまり詳しくなかったので、登場人物の関係を頭に入れるのに一苦労。
当時の天皇家は皆、親戚同士で結婚していたり、妻が1人ではなかったりととにかく関係が複雑。
読み始めてすぐに、系図と睨めっこ。
でもそれがあることで、話がすんなりと理解できるように。
史実と空想が入り乱れ、持統天皇の執念がどんどんと明らかになる。
自分の思っていた「女帝」のイメージとは異なり、決してお飾りではなく自分の意思で物事を成し遂げる。
「はるすぎて なつきにけらし しろたへの ころもほすてふ あまのかぐやま」
百人一首でも有名な持統天皇の歌
結末の恐ろしい解釈に震える。