様々な賞を受賞した注目作。


時は大正、大阪が舞台。


終始、船場言葉(例えていうならお料理の土井先生のような上品な大阪弁)での語り。


大阪出身で馴染みのある私は、耳に聞こえてくるようにスッと入ってきた。


四天王寺、心斎橋、道修町、えべっさん…などよく知る地名。


大阪を知らない人にも勿論面白く読めるとは思うけれど、そのあたりをよく知る人ならさらに興味深く読むことができると思う。


家にまつわる呪いの正体が描写された部分で、ゾワと鳥肌が立つ。

それを強いられる方の気持ちを考えるとやるせない。


私は、「えりまき」に誰の顔を見ることができるのだろう?


見てみたい。