家庭教師と工場の夜勤、塾テキストの校正の仕事。
学生時代、主にバイト代は授業料に消えたが、
肝心の授業にほとんど出ていないというジレンマ。
親を納得させるためだけに、
大学院の受験をした。
試験時間の最初の10分だけ、問題用紙を眺め、
途中退出してその後ひとり、ボウリングへ。
完全な落ちこぼれ学生だった。
友達のおかげで、卒業の単位が足りたというだけだ。
学生時代に残せた嬉しい結果といえば、
バイトで稼いだお金で中古車を手に入れたことと、
30分で描いた絵が、地方の美術展で大賞を獲ったこと。
そう、本業の学問とは全く関係がない 笑
卒業して経験を積めば、
道が見える日が来ると思っていた。
しかし
卒論も書かず、授業にも出ていない学生から、
同じく家庭教師と工場夜勤のフリーターへと移行しても、
生活には実際、何に変化もなかった 笑
生きているだけ。
稼いだ日銭は、パチンコへ消えた。
どう行動して良いのかわからなかったし、
生きていく知恵がなかったのだ。
充分、社会で活躍していい若者が、
生きていく知恵を持っていないという、
最悪の現実。
当時の迷える僕に、
今の僕がアドバイスするならば、
間違いなく起業を勧める。
バイトを続けながら、起業さえしてしまえば、
勉強せざるを得ないし、
いい意味での挫折が経験できる。
僕の根本的に間違ってインストールされた
マインドを再インストールするには、
挫折を繰り返して自分を捨てて、
いいメンターに巡りあうことが大事だ。
僕が30歳になるまでに経験した挫折に
意味があるとすれば、
過去の自分の思考を全否定し、
人生の再出発を決意できたことだけだ。
ヒトというのは意外と頑固に出来ていて、
根拠もなく思考・行動してきた自分の視点でしか
他の人の言葉を解釈できない。
成功している人に、新たな視点を授かっても、
自分のものにすることは難しい。
自分の経験が大事なあまり、
「でも、だって」「自分の場合は...」
とインナーボイスが素直に受け入れることを許さない。
でも、大きな挫折をして、自分を破壊できた時というのは、
他人の意見が入りやすいものだ。
パソコンで例えるなら、自分の古いOSを大事にして、
ちょこちょことマイナーアップデートするより、
古いものは完全消去して、全く新しいOSを
クリーンインストールした方が進化が早いということ。
だから、大きな挫折の経験は、
人生のビッグチャンスだったりする。
僕のビッグチャンスは、
それから5年後にやってきた。