筋肉が硬い、力が入り続けているとどうなるかと言いますと、単純に血流が悪くなります。
血流に乗って運ばれるはずの酸素も運ばれなくなります。
酸欠になります。
酸欠になった筋肉はそのまま何もしなければどんどん硬くなります。
硬くなったまま運動すればどうなりますか?
硬く古くなった輪ゴムを何回か伸び縮みさせて下さい。
必ず切れます。
硬い筋肉を無理に伸び縮みさせていくと同じような事が生じます。
では硬くなった筋肉に対して行うストレッチはどう思いますか?
硬くなった輪ゴムを筋肉だと思って伸ばして下さい。
切れます。
まだまだ強引なストレッチをしているセラピストもたくさんいますが拷問でしかないです。
筋肉の特徴は前回お話しした通り、伸びるか縮むかのどちらかです。
拘縮に対してなのどストレッチは固まった状態のものを伸ばす事になりますので筋肉本来の役割である単純な伸び縮みとは異なった動きになります。
そしてストレッチをした場合、筋肉と隣り合わせにある腱も伸ばされます。
腱や靭帯というものは基本的に固定に働いています。なので伸ばされた時、そのまま伸びた状態が続くと困りますよね。
腱や靭帯が伸ばされて緩んじゃうと固定できなくなっちゃいますから。
なので、腱や靭帯が伸ばされたと感じた時、一時的には体は柔らかくなります。
しかし、伸ばされたままだと困るので徐々に戻そうとする力が働きます。
ストレッチを誤ったやり方で行なっても意味がないですし、すぐ元に戻ります。元に戻るだけならまだしも、ゆるゆるになった状態で動けば怪我をするリスクが高くなります。
それを考えたら、一般的に行われている起立台なんかはどう思いますか?
自身の全体重をかけてアキレス腱伸ばしちゃってます。
私なら絶対にさせません。脳卒中の人に対してであればなおさらさせません。
筋肉が硬くなったことは原因ではなく、「結果」です。
〜をした結果
〜をし続けた結果
〜された結果
間違った事を続けた結果
何回も言いますが、「結果」です
結果である以上必ず原因があります
何かしらの原因があるにも関わらず、その原因を調べようとせず、ただ単に硬いから伸ばしましょうで治るはずがないんです
そんな簡単に治れば苦労しません
拘縮は筋肉が原因でなく、それ以外の組織が原因だとわかってきているこのご時世、それでもまだ筋肉を無理に伸ばしますか?
間違ったやり方では体は悪くなりますからね。
次回は痛みと硬さについて書きたいと思います。