会陰ヘルニア | 都内で院長をしている獣医さんのブログ

都内で院長をしている獣医さんのブログ

武蔵小金井の動物病院、ハル犬猫病院の院長ブログです。
動物病院で行った検査結果の解釈などの情報発信をしています

以前去勢手術の時にお話しした
「会陰(えいん)ヘルニア」
ですメガネ

「会陰」は場所を表す言葉で、男の子でいえば
「タマ袋から肛門までのあたり」
を指します。

また
「ヘルニア」とは
「内臓などが本来あるべき場所からはみ出た状態」
を指します。

つまり「会陰ヘルニア」とは
「お尻まわりの皮膚の下に、腸や膀胱がはみ出てくる病気」
です。

・・・と言っても、あまり意味が分かりませんよね?

ということで、イラストを作ってみました。
これが、通常の体の壁の構造です。(上が体の外で、下がお腹の内側)


都内で院長をしている獣医さんのブログ-体壁構造1
体の外側から
皮膚
皮下脂肪
筋肉
お腹の中(内臓などがある場所)

となっています。

ヘルニアになると下のイラストのようになります叫び

都内で院長をしている獣医さんのブログ-体壁構造2

内臓が、お腹の筋肉の隙間から皮下脂肪のところまで飛び出ています。


そしてこれが会陰ヘルニアの写真ですサーチ
$都内で院長をしている獣医さんのブログ-会陰ヘルニア
(手術直前の写真で犬自身は仰向けに寝ている状態)

肛門の周りが腫れているのが分かりますでしょうか?(矢印)
この腫れの原因はまさに「内臓が皮膚の下にはみ出ている」ことなんです。

去勢手術をしている犬は会陰ヘルニアになることはほとんどありません。

このコも、ご覧のとおり去勢手術をしていませんよね?
ですので、このはみ出た内臓をお腹に戻すと同時に去勢手術も行いました。

会陰エルニアって、こんな病気なんです目

にゃー人気ブログランキングへわんわん
右上矢印「ぽちっ」とお願いします左上矢印


病院ブログ右矢印武蔵小金井ハル犬猫病院のブログ

関連する記事

犬の去勢手術の「メリット」「デメリット」