たろの超趣味的雑文日記〜本と映画と音楽とBABYMETALその他諸々 -2ページ目

たろの超趣味的雑文日記〜本と映画と音楽とBABYMETALその他諸々

趣味的なことを中心に,いろいろと思ったことを徒然なるままに語ります。映画/本/スポーツ/世の中/旅行/音楽(ヘヴィ・メタル)/BABYMETALなど。

ウォーフェア 戦地最前線」を劇場にて鑑賞。劇場公開は2026年1月。監督・脚本は「シビル・ウォー アメリカ最後の日」のアレックス・ガーランド。



イラク戦争の戦地が舞台。米軍特殊部隊の小隊が監視・狙撃任務中に敵に包囲されて襲撃を受け,地獄のような状況から脱出するまでを描いた戦争アクション。米軍特殊部隊としての従軍経験を持つレイ・メンドーサが共同監督を務めている。

シビル・ウォー アメリカ最後の日」に比べて地味(良い意味で。褒めている)。戦地が舞台だからそれも当然だし,そのような作風の作品に物語性やドラマ性を求めるのはお門違いというものだろう。妙な脚色がなされていたら,それこそ嘘くさいし興ざめだ。リアリズムを追求したからこその地味さであり,それ故に醸し出される異常な緊張感の連続は観ていて息苦しくなるほどだ。

実際の写真や兵士たちへの取材を元に製作されていることもあり,フィクションではありながら極めてリアルな作品に仕上がっている。説得力も絶大だ。戦地の最前線はまさに地獄。そこに勝者は存在せず,あるのは敗者のみ。生き延びた者たちの胸の内にあるのは,安堵ではなく強烈な虚無感なのではないか。

自衛隊の最高指揮官たる日本の総理大臣はこの作品をじっくりと観るべきだろう。戦場の最前線で起きている過酷な現実を直視すべきだ。それを知らずして軽々しく台湾有事や自衛隊の国軍化などについて語るべきではない。

 

 

 

 

クリス・プラット&レベッカ・ファーガソン主演の近未来サスペンス「MERCY マーシー AI裁判」を劇場にて鑑賞。公開は2026年1月23日。監督は「search/サーチ」のプロデューサーを務めたティムール・ベクマンベトフ。プロデューサーは「オッペンハイマー」「ダークナイト」のチャールズ・ローベン。



犯罪抑止と治安維持のためにすべてをAIが司る裁判制度が導入された近未来が舞台。妻殺しの容疑でAI裁判にかけられた警察官が自らの無実を証明するために身体拘束されたままAIとネットを駆使して証拠集めに奔走する。制限時間は90分。はたしてその結末は……というストーリー。

身体を拘束されて身動きできない警官がAIとネットワークを駆使して捜査をするというスタイルは,寝たきりのベテラン警官が新米警察官を“遠隔操作”して捜査を進める「ボーン・コレクター」のよう(デンゼル・ワシントン主演。若き日のアンジェリーナ・ジョリーが新米警察官役)。もちろん,その捜査方法のあまりの違いには強烈な隔世の感が否めないが……。また,監督が監督なので「search/サーチ」のテイストも強く感じられる。

というわけで,「これはどこかで……」とか「これはあの作品の……」という既視感(ツッコミ)が少なからず感じられるシーンや展開がある作品ではあるが,そんな邪念を払拭してしまうテンポの良さと展開の速さが魅力である。90分以内に証拠を集めて有罪率を既定値以下に下げなければならないという主人公が抱える焦燥感や“タイムリミット感”を巧みに演出していると思う。

「AI裁判」という話題性はあくまでも外面にすぎず,人類がAIに支配されたディストピア社会を描いているわけではない。ストーリーの根幹はオールド・スタイルの“どんでん返し”系サスペンスで,意外な犯人とまさかの真実を楽しむべき作品である。