息子が2才の時の思い出です。
息子は2才のころは、首を振ることと、目を横目にしながらくるくる回ることが、とても多かったです。
テンションが高くなると、すぐそうなってしまいます。
2才の頃は、最初は危ないので止めさせようとしていたのですが、止めようとすればするほど、息子はよりやろうやろうとなってしまいました。
作業療法士の先生のアドバイスを受けて、別の方法に置き替えたり、止めるのではなく一緒にやってみるようになった頃から、じょじょに無くなっていきました。
●首を振ること
息子が赤ちゃんだった時に、息子を見ていると、音が出るおもちゃで楽しくなってくると、よく首を振っていることがありました。
その頃は妻と二人で見ていて、笑顔で首を振るので、よっぽど楽しいんだなあと思い、なんかかわいいなあ、という感じの気持ちで見ていました。
それが2才の頃になると、走り出すと、走るときに首を振るので、そのまま転倒してしまいます。
でも息子は痛みの感覚も鈍くて、転倒しても、なにごとも無かったかのようにケロっとし、また首を振りながら走り出してしまいます。
●目を横目にしてくるくる回ること
また、目を横目にしてくるくる回ることも2才の時は全盛でした。
楽しい気分になるとやりたくなるらしく、家の中では、テレビの前で何かお気に入りのものを見ていると、すぐくるくる回転し始めて、止めてもお構いないなしで、何度も回り続けました。
ある日、療育の様子を見させてもらった時は、みんなで体操をしている時に息子一人だけはハイテンションになって、横目になりながら、あっち行ったり、こっち行ったりしてずっとコマのように回り続けていました。
横目という言葉は、どういう状態を指すかが分かりずらいですが、息子の横目は黒目がほとんど隠れてしまうくらい極端に視線が回る方向に寄っていて、白目に近くなってしまい、見た目にも、とくに障害を感じるものでした。
回りながら転んで、それでもすぐ回り続けて、さらに首を振って、また転んで、またすぐ首を振って走ったりと、見ていても心配は増えるばかりでした。
でも首を振ることも、くるくる回ることも、この頃の息子には、注意しても、言葉をかけても、反応が無かったので、強制的に抱っこして止めるしかありませんでした。
それから、作業療法士の先生の指導を受けるようになってから言われたのは
- 回ることを止めることはよい方法ではない
- 回ることは、前庭感覚(平行感覚)等が鈍く、そうした感覚を求めているから
- また一人で回り続けて、一人だけの世界により入ってしまうのはよくない
- 大事なのは一緒に回ったり、一緒に歩いてあげたり、声をかけてあげたり間に入ってあげること
- そうした感覚を感じやすい遊びでその感覚を満たしてあげるのがよい
作業療法士の先生に言われてよくやっていたのが、息子が毛布に乗っている状態で、夫婦で毛布の両端を持ってぶらーんぶらーんと、振り子をやったり、安全な場所で、息子を抱っこしながら、ゆっくり回したりしていました。
首を振ることは自然と3才頃には見られなくなっていきました。
くるくる回ることは、まだその後も続きましたが、僕のことを息子がだいぶ意識できるようになってからは、どうせ回ってしまうならと思い、
「スポットをきる」という方法を教えてみました。
「スポットをきる」というのは回るときに、目を一点だけを見て回る方法です。
以前に、ダンスをやっていたので、ダンスのターン(回転)をする時に、「スポットをきる=正面だけを見て回る」ということをよくしていました。
ダンサーみたいなすごい回転でなくても、歩いてゆっくり回るような場合でも、この「スポットをきる」ことは、目が回らない効果があります。
正面を向きながら、少しずつ回転方向に歩いて行き、ある程度体が回転したら、頭を回していき、またすぐ正面を見ます。周りをあまり見ないで、話しかけられた時に振り返る感じで頭を回します。
…という説明は息子には理解できないので、
「パパを見て!」
「パパを見て!」
と回る時に、息子の正面に立って、ずっと言ってました。
絶対無理だろうな、ぐらいで思っていたのですが、毎日のように息子と一緒に回って、息子に見本を見せていると、意外に息子はそれを本当に覚えて、前を見て回るようになっていきました。
そうすると、横目になって回ることも無くなっていきました。
横目は回転する方向に「振り向く」ということができずに、そうなっていたのかもしれないです。
5才になった今は、首を振ることは全くなくなり、くるくる回ることは、たまーにありますが、横目で回ることは無くなりました。
ただ、今でも抱っこして揺らしてあげたり、楽しく前庭感覚(平行感覚)を刺激してあげることは続けてます。