ずっとコンプレックスと向き合って、
ひとつひとつ剥がしてきたけれど、
今回ばかりはなかなかしつこくて、
ついに焦げ付くかもしれないことを覚悟した。
そんなギリギリの綱渡りの中で、
なんとか撤退戦を終わらせた。
現状に大きな不満はないし、
だからこそ馬鹿げた話なのもわかってる。
けれども、そゆエネルギーが枯れてきていて、
始末をつけるなら今が最後だと思った。
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正論で割り切れるならコンプレックスで狂わないから。
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社会人としての1人分の居場所があって、
それで十分と考えてもいいんだけど、
「本当の自分」とか、「ここじゃないどこか」とか、
心のどこかに残る自己認識とのギャップ。
キャリアパスがなんとなく見えてきた今、
あの業界、あの職種、こんな自分、
自分の内側にあったたらればが顔を出す。
人生のどこかで諦めたはずの憧れが狂い出した。
それっぽくきれいに体裁を整えるなら、
色々経験したかったというスタンプラリー、
知らない世界に対する好奇心。
そんなのただの取ってつけた言い訳。
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持ってるカードと成り行きから、
この道のりを消極的に選んできた。
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外部の人と関わることが多くなって、
このまま引き抜かれる道もあるのかなと、
ちょっと頭の片隅に浮かんだけれど、
結局、特に話題に出す機会も作れず、
繁忙期対応が嫌になって退職。
また釣り針を垂らすだけに逆戻り。
器用に仮面をかぶることができなくて、
社会人としての振る舞いもヘタクソ。
それじゃ評価が低いこともわかっているのに、
自分の枠から出ない口だけワナビー、
努力もしない夢想家は異世界転生でもしてこい。
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知り合った人に手当たり次第に聞くことすら考え始めて、
いよいよカラータイマーが点滅を始めた。
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そんな中での最終ゲーム、
嘘八百の履歴書を書いて出し、
面接では都合の良い話をペラペラしゃべって、
それっぽく振る舞ってみた。
とりあえず内定は出たけれど、
詐欺師の自分が評価されただけで、
身の丈の自分じゃないんだよね。
「こんなもんか」ってわかってたけど、
それを実感できただけで十分。
ある意味、それが目的だったりする。
一番大事なところで嘘をついてたけど、
本気で向き合っていたのは本当。
向いてないことってコスパ悪いね。
正直、結構ストレス抱えてた。
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馬鹿げたことでも気が済むまでやって正解だった。
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結局のところ、本当にほしかったのは、
昔、無邪気に思い描いてた姿で、
大学を中退した時点で、学歴コンプもろとも、
盛大にクラッシュしてゲームオーバーだったんだよね。
だからあの頃に握りしめた感情を、
今の自分が成仏させただけでしかない。
あと、今さら逆転ホームランってないよね。
改めて身にしみた。
また暴れ出すことがあるのだろうか。
いまよりずっとどうにもならないと思うけど、
そのときはどうしたらいいのだろうか。
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別にこれが理解されるとも思ってない。
だから宛先のない手紙を出すのである。
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本当はさ、仕事の自由度が高くて、
もっとカジュアルに複業ができたらいいのに。
ただ、正社員と相性が悪いのは知ってる。
今の職場で満足できればいいんだよとか、
縁があった仕事が天職なんだよとか慰めでしかない。
慰めで足りなくなったから暴れ出したんだよ。
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「わたしの音楽がひつじなら、わたし自身はオオカミだ」
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BGMは ポップしなないで の Electric (Al)
「落堕」みたいなタイプの曲が裏エースとして好きだったり。
そや、パスピエ大胡田なつきと声質が何となく近いってたしかに。