© Salzburger Festspiele / Monika Rittershaus

R・シュトラウス:ばらの騎士

 8月17日(日) 18時開演 @ 祝祭大劇場


指揮 : F.W. メスト
管弦楽: ウィーン・フィルハルモニー


元帥夫人: クラッシミーラ・ストヤノヴァ
オクタヴィアン: ソフィー・ コッホ
ソフィー: モイツァ・エルトマンオックス男爵: ギュンター・グロイスベック
ファニナル: アドリアン・エレート
マリアンネ: シルヴァーナ・ダスマン
アンニーナ: ヴィブケ・レームクール
警官:トビアス・ケーラー
ファニナルの家令:マルティン・ピソコルスキー
公証人: ルーカス・シンガー
料理屋の主人: ロマン・サドニク
歌手: シュテファン・ポップ
合唱: ウィーン国立歌劇場合唱団
ザルツブルグ音楽祭少年少女合唱団

http://www.salzburgerfestspiele.at/language/en-us/das-programm/oper/oper-detail/programid/4907


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チケット発売公示時点ではメータのでしたが、割りに早い

タイミングでW-メストへの変更が公示されたこの公演。

一言、素晴らしい演奏でした。

近いうちにNHKで放映されるはずなので皆さんにも是非

観ていただきたいです。


クプファーの演出が予想外(?)にまともでこれが

一番うれしかったです。広いステージをうまく使いこなして

華やかなオペラの雰囲気が感じられました。

照明とステージ奥に映し出される背景の微妙な変化、

この華やかさがないとオペラは見ていてつまりません。


伯爵夫人とオクタヴィアンのベッドで戯れるシーンで始まる

という場面も一工夫されていて気に入りました。女性歌手

二人が戯れる姿を見ていても興ざめですから (笑) 

さらに1幕最後でオクタヴィアンが飛び出してしまった

あとで一人佇む 伯爵夫人の場面の印象的なこと。

オックス男爵とオクタヴィアンの決闘の場面でも、、、、、 

きりが無いです。


伯爵夫人、オクタヴィアン、ゾフィー、オックス男爵 どなたも

舞台映えのする容姿なので見た目の違和感が無いことも

ありがたい。オックス男爵役のグロイスベックは今回ザルツブルク

デビューらしいですが日本でも確実に人気がでると思います。

ファニナル役のエレートもその存在感で観客を魅了。

主役の女性陣3人はうまくバランスが取れていて3幕最後の

3重唱や2重唱は感動モノ。個人的にはオクタヴィアンのコッホが

声量的に少し負けている感じもしましたが、たいした問題で無かったです。

舞台から離れた席で見ていたのでテレビでクローズアップされた時

どう映るか気になりますけど・・・・ (゚_゚i)


改めて感じたのはこのオペラにはウィーンフィルが絶対に

必要と言うでした。今夜はシュトイデがコンマス。ともかく

雄弁に音楽を語ります。単なる音出しでは無いです。

家で聴くときは歌ばかりに気をとられていましたが、その歌を

支えているオケがどんなことをやっているのか、じっくり聴く事が

できました。 特に2幕の有名なワルツはもちろん R.シュトラウスが

そこここにさりげなくちりばめている3拍子に対する反応、

こんな演奏を聞かされてしまうと「ばら」はウィーンフィルだなと

思い込んでしまいます。


今夜の演奏を率いたW-メスト。やはり並みの指揮者では

ないです。

メータで聴きたかったと思っていましたが、演奏が始まると

そんなことは忘れてメストの世界に浸りました。


プログラムを見ると1984年にカラヤンが指揮をしてから10年間隔で

しか上演されていません。1995年マゼール、2004年ビシュコフと

シュナイダーです。この間隔だと次は2024年ころでしょうか。

その頃は会場で聴けないと思うので今回の貴重な体験が

出来ました。