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ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ロリン・マゼール
録音:1974年3月 ウィーン

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ウィーン・フィルが初めて録音した「春の祭典」でした。
若い頃に初めてこの演奏を聴いたときの印象は
「何か異様だ」の一言。好きになれませんでした。

それでも常に気になっていた演奏です。ウィーン・フィルだと
思って買ったLPがクリーブランド管だと知ってガッカリしたり、、、
ようやくウィーン・フィルとの「春の祭典」を手に入れることが
出来ました。聴く前から何かワクワク感が (^o^)


昔のウィーン・フィルにハルサイは合わないと勝手に思って
いましたが、間違えでした。特に第一部「大地礼賛」は名演。
ウィーン・フィルのホルン、トロンボーンなど金管の咆吼、
打楽器の荒々しい響き。昔、感じた異様感が感じられません。

ウィーン・フィルの音色の魅力が存分に味わえます。


マゼールの真骨頂が見えるのは第2部「いけにえ、

祖先の呼び出し」の異常な遅さあたりから。
このへんが何となく記憶にあります。

そしてストラヴィンスキーなのにウィーンの鄙びた香りが
におってくるような気がします。これはウィーン・フィルの
せいでしょうか。チョット緊張感が薄れたように思えますが
なかなか聴き応えのある演奏です。

最近、オケの高性能化に頼った一本調子の演奏が多いように
思いますが、マゼール、ウィーンフィルはひと味違いました。
74年の録音ですから約40年を経過する演奏です。
私にも漸くこの演奏の良さが判って来たように思えました。


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