読響 第1回東京オペラシティ・プレミアムシリーズ


【第1部】
フォルクハルト・シュトイデ&読響メンバーによる室内楽


ハイドン:    弦楽四重奏曲63番「ひばり」から第1楽章

モーツァルト: 弦楽四重奏曲17番 「狩り」から第1楽章


【第2部】
ベートーヴェン:「エグモント」序曲op.84

          ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.61

          交響曲第5番ハ短調op.67


小林研一郎(Cond)、フォルクハルト・シュトイデ(Vn)

読売日本交響楽団


2階R1-57

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フォルクハルト・シュトイデの独奏が聴けるので珍しい演奏会に

行きました。第1部はシュトイデと小森谷、生沼、嶺田による

弦楽四重奏曲からの抜粋。小手調べと言うかホールの響きに

慣れるためには良かったかも。昔、良く聴いたバリリとか

コンツェルトハウス弦楽四重奏団のような四重奏としては

纏まりのある演奏ではなくメンバーが手探り状態でした。

まあ、仕方がない。


ヴァイオリン協奏曲はシュトイデの美音にすっかり酔いしれました。

1718年製のアントニウス・ストラディヴァリウスとの事ですが

ボウイングもスムースで滑らかな流れで全くストレスを感じさせない

演奏でした。1楽章のカデンツァはクライスラーで間違いないと

思いますが、こんなに流麗なカデンツァをナマで聴けたのは

初めてです。コンマスの独奏とは思えないしっかりとした主張の

ある演奏でした。コバケンさん指揮の読響の垢抜けない伴奏が

余計にシュトイデの存在を際だたせたと思います。

残念ながらアンコールは無し。

後半は「運命」でしたが、シュトイデの弾くヴァイオリン協奏曲の

余韻を壊すのが心配で聴かずに退散しました。