ワーグナー:タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦
1/23(水)新国立劇場 17:30開演
【領主ヘルマン】クリスティン・ジグムンドソン
【タンホイザー】スティー・アナセン
【ヴォルフラム】ヨッヘン・クプファー
【ヴァルター】望月哲也
【ビーテロルフ】小森輝彦
【ハインリヒ】鈴木 准
【ラインマル】斉木健詞
【エリーザベト】ミーガン・ミラー
【ヴェーヌス】エレナ・ツィトコーワ
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京交響楽団
【指揮】コンスタンティン・トリンクス
【演出】ハンス=ペーター・レーマン
【美術・衣裳】オラフ・ツォンベック
【照明】立田雄士
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久しぶりのオペラ鑑賞でとても楽しみにして行きました。
昨晩がタンホイザーの初日でしたが、あまり華やいだ
感じは無し。でも女性だけのお客さんもかなり見かけ
ワーグナーなのにとチョット意外に感じました。
今回は3階R席でしたが、演奏が始まってから2列後ろで
騒ぎが、、 気持ちの悪くなったお客さんがいたようで
序曲の後のバッカナーレの部分で我慢しきれずに退場
されました。こちらもかなり動揺しましたが、周りのお客さんは
もっと大変だったと思います。
その影響もあってか1幕はこちらの気分が乗りませんでした。
序曲でオケの響きが薄く感じるのはCD等での名演が
耳に残っているせいでしょう。数年前に聴いたティーレマン、
ミュンヘンフィルの序曲は凄かったなあなんてブツブツ、、
バッカナーレのダンス、何となく北野武監督、主演の
”座頭市”の最後のダンスが頭をよぎったり ((+_+))
トリンクスの指揮もそつなくあっさりと感じました。
1幕が終わったところで具合が悪くなったお客さんの席の
清掃とその付近のお客さんの席替えが行われました(イヤハヤ)。
席替えには私も手を上げて2階正面後部の席をもらいました。
舞台からの距離は殆ど同じですが、見晴らしと音響はこちらの
方が遥かに良かったです。今、調べたらチケットの席がC席で
代替席はA席でした。遥かに良いのは当たり前で得しました(笑)
2幕が始まりミーガン・ミラー(エリザベート)の歌で一気に
舞台が盛り上がったように感じました。ビブラートが大きめに
感じましたが聴いていて邪魔にはなりません。とても良く通る
声でした。遠くから見る舞台姿もなかなか素敵でした。
この後、歌合戦に続き舞台も熱が入ってきてオケもとても
立派なサウンドを聴かせてくれるようになりました。2幕が終わるころ
にはこちらも舞台の熱気に圧倒されました。トリンクス、なかなか
やるじゃないか(^^♪
3幕に入っても好調なペースが続きました。2幕までは目立たなかった
スティ・アナセン(タンホイザー)が教皇に許しを得られなかった事を
ヴォルフラムに話す場面の熱唱にはこちらも思わず感情移入。
アナセンは遠目から見ると(衣装のせいもあると思いますが)映えない
舞台姿なので歌まで気に入らなくなっていましたが、最後の最後に
感動させられました。
歌手陣はヴォルフラムのクプファーとエリザベートのミラーが良かったです。
日本人歌手の皆さんも頑張っていました。歩き方で日本人を感じさせて
しまうのが無ければ遠目には判らないでしょう。
新国の合唱団は今回も素晴らしい歌唱で舞台を盛り上げていました。
冒頭は響きが薄く感じられた東響も幕が進むにつれて立派な
ワーグナーサウンドを聴かせていました。ライブって不思議だなあと
改めて感じています。
最後になりましたが、演出はオーソドックスで音楽鑑賞の妨げに
ならなかったのが良かったです。
こんな演奏を聴いていると3月のアイーダも行っちゃおうかなあ等と
ちょっと危険な気持ちが、、、 何しろゼッフィレルリの演出ですから。