こたの音楽三昧

2012年10月31日(水)19:00開演

サントリーホール (B, 1-15-2)


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シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 op. 129
  (R. ケーリングによるヴァイオリン、弦楽合奏とティンパニ編曲版)
- モーツァルト:ピアノ協奏曲 イ長調 K488
- ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op. 61

出演 ヴァイオリン:ギドン・クレーメル
ピアノ:カティア・ブニアティシヴィリ
室内アンサンブル:クレメラータ・バルティカ


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とても魅力的な曲目が並んでいます。クレメラータ・バルティカと言う

室内アンサンブルでどんな演奏をするのか興味シンシン。

おまけにブニアティシヴィリも聴けるし朝からワクワクでした。

結果は期待が大きすぎたと言うのが正直な感想でした。


シューマンのチェロコンの編曲はシューマンがVn用に編曲した

CDは愛聴盤ですが弦楽合奏とティンパニ編曲版は初めてでした。

やはり弦楽合奏ではシューマンの複雑なオケの魅力を再現することは

出来なかったと感じました。それでもクレーメルのVnが素晴らしくて

演奏終了後 思わず大きな拍手。

ブニアティシヴィリのピアノによるモーツァルト。とても良く指が回って

早めのテンポの協奏曲でした。最初は新鮮に感じましたが

そのうちに単調に感じられました。まあ、好演の部類でしょう。


休憩後のベートーヴェンはシュニトケのカデンツァと原曲との

違和感が好きになれません。ショスタコとかブラームスの協奏曲を

思い出す部分があったりしてベートーヴェンを聴くと言うよりは

クレーメルのVnの魅力を聴くと言う演奏でした。

今回、一番印象に残ったのはアンコールで演奏された

「カンチェリ/プシュカレフ 黄色いボタン」とか言う初めて聴く曲。

何となく”星に祈りを、、”を感じさせる曲でした。


クレメラータ・バルティカを聴いていて思い浮かべたのはニューヨークの

オルフェウス室内管の無機的な演奏。やはりコクが無いとどんなに

上手い演奏でも感動はしないなあと言うのが今日の感想です。


あと管楽器は日本のプレーヤーがトラで頑張っていました。