NHK音楽祭2012 「世界のマエストロ」


  NHKホール 19時開演 (1階、 C9-30)


photo:01

ブラームス / 交響曲 第3番 へ長調
ブラームス / 交響曲 第1番 ハ短調


アンコール:ワーグナー/リエンツィ序曲


クリスティアン・ティーレマン

ドレスデン国立管弦楽団

=========================================


今年のNHK音楽祭が始まりました。ティーレマンの

1公演に絞りました。ティーレマンは2010年3月の

ミュンヘンフィル以来です

http://ameblo.jp/kotapipakesuie/entry-10494740955.html


尻上がりに好調な演奏を楽しめました。特にアンコールの

リエンツィ序曲はトランペットの後から弦楽器が鳴り出すと

背筋が寒くなるくらいの名演でした。やはりティーレマンは

ワーグナーがピッタリと言うのを再認識させられた演奏でした。

オケもワーグナーには一層の親和性が感じられました。

やはりオペラに精通しているオケだからでしょうか。

このリエンツィが聴けただけでも大満足です。


もちろん、ブラームスも良かった。でも、最初の3番はホールの

大きさにオケが順応しきれなかったのか、響きが薄く聞こえました。

ティーレマンがテンポや強弱を極端に動かすのが

いじり過ぎと感じられて好きなタイプの演奏では無かったです。

BDやCDで聴くことが出来るウィーン・フィルとの「英雄」に

共通する手を入れすぎと言う感じです。隣の人は大声で

「ブラボー」を叫んでいましたから好きな人には堪らない演奏

だったのでしょう。


休憩後の1番は遙かに素晴らしい演奏でした。ようやくホールに

見合った音が出始めたように感じられました。目をつぶりながら

聴いたのですが、これぞブラームスと言う臭いがムンムン伝わって

きました。1楽章も繰り返し無しで一気に展開部に進み緊迫感が

とぎれないのが良かった。2楽章はしっとりしながら下品にならない

流れは3楽章でも引き継がれ、4楽章は圧倒的な存在感を

保ちながら一気に終了。

1番はミュンヘン・フィルとのCDもありますが、比較にならないくらい

成熟度の高い演奏でした。


このオケ、とても上手いオケですが特に3番のオーボエとホルン、

1番のフルート、クラ、ファゴットが印象に残っています。


金曜のサントリーホールは出張で行けなくなったのですが

今夜の演奏会を聴けただけでも良かったです。