こたの音楽三昧

読響 第147回東京オペラシティ・マチネーシリーズ
  14時開演 1階21列30番 → 28番 (^_^;)


ベートーヴェン: 交響曲 第2番 ニ長調 作品36
ベートーヴェン: 交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」


指 揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
管弦楽: 読売日本交響楽団

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今年もスクロヴァチェフスキの演奏会を聴くことが出来ました。
2009年に読響でブルックナーの9番を聴いて以来、読響、N響、
ザールブリッケン・・管の演奏会を聴いています。
ベートーヴェンは去年のN響との「第九」を聴いています。

今回は今まで以上にお元気な様子でびっくりしました。


交響曲2番は出だしから緊張感溢れる切れ味の鋭い演奏が
展開されます。スクロヴァチェフスキの指揮の下、オケは
最初から全力投球です。木曜に聴いたプレヴィンよりも
年上なのに遙かに若々しい演奏です。苦手は昼間の演奏会
でしたが、すぐに演奏に引き込まれました。ベートーヴェンの
初期の交響曲と言うイメージを覆すように早めのテンポで、
筋肉質の演奏が展開されました。特に1楽章はそれだけで
完結したような演奏で楽章が終わった時に満足感を覚えました。
2楽章、3楽章も同じような傾向、4楽章もダイナミックな
演奏で2番と言う普段聴く機会の少ない交響曲の演奏として
素晴らしかったと思います。


休憩後の「英雄」は弦楽器を増やした大きな編成での演奏
でした。意表をついて冒頭の和音が柔らかめに演奏されました。
1楽章は早めのイン・テンポであまりテンポを動かさない。
何となく前のめり的にオケが付いていく感じでした。
2楽章の葬送行進曲はオーボエの歌心が素晴らしかったです。
緊張感を保った葬送行進曲!なかなか良かったです。


でも、3楽章、4楽章は素晴らしいオケの響きを楽しみながら
こちらの集中力がここでとぎれてしまい一気に感動と言う
ところまでいけなかったのが残念でなりません。

2番、3番と聴き続ける事の難しさなのでしょうか。
オケに大きなミスも無く、ノーランのリードで力一杯
ノビノビとした演奏を繰り広げてくれた読響でしたが
ちょっと一本調子にも感じました。「英雄」の終了後
長い時間スクロヴァチェフスキとコンマスのノーランが
握手をしながら語り合っていたのを見ると
スクロヴァチェフスキにとっても満足のいく演奏
だったのでしょう。
これがスクロヴァチェフスキのベートーヴェンなのかも
知れません。


台風17号の来襲を気にしながら行った演奏会でしたが
満足度の高い演奏会でした(^^)/